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最初の「母と」を何度も読み返してしまい先に進めず一冊読み終えるのに時間がかかった。表題作は個人的にはあんまりだった。
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琴子が挑む難攻不落の怪異とは――比嘉姉妹シリーズ初の中篇集。架守家への祟りを鎮めるために依頼された霊能者は、比嘉琴子と名乗り―(e-honより)
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表題の『さえづちの眼』より『あの日の光は今も』がよかった。
「人は自分の見たいものを見る」っていう認識のすれ違い、自分ですら自分が信じられなくなるという恐怖、やっぱり澤村伊智はすきだな〜。
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比嘉姉妹シリーズで最後に読みました。
短編ですが1話が長めかな。最初の話は比嘉姉妹のあまり登場しない、おそらくネグレクト育児の母登場。
話の内容的には、前回のものほど「なるほど」とはならなかったかな。「あの日の光は今も」は理解できんかった(´Д`ι)誰が言ってるのがほんと!?
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中短編集3作を収録
『母と』は、青少年の更生施設に瑛子と名乗る女が乗り込み、少しずつ生活をおかしくしていく物語。その状況を打開すべく、1人の少女の依頼を受けた真琴&野崎だったが、思いの外手強い相手で……。『ずうのめ人形』と同じく、この作品でもある人物の性別が伏せられたまま物語が進むため、終わった後に「ああ、なるほどね。これは、やられた」としっくり来る感じがある。
『あの日の光は今も』は、『ずうのめ人形』の前日譚的な物語。SFとミステリー、ホラーを合わせたような一作で、辻村ゆかりも登場。とても後味の悪い話だったのと、メインとなる地名の読み方がわからなくて繰り返し確認してると先に進めなくなるので注意⚠️
『さえづちの眼』は、1969年に大きな屋敷に勤めていた家政婦の手記から始まる中編小説。その手記によると雨の降る日にその屋敷の娘が失踪してしまったことが書かれている。
後半では物語の視点が手記から失踪した娘の母親に移されていき、進んでいく。
手記の中身に大蛇を彷彿させるものが多くあり、読者は「大蛇の祟りかな」と思いながら読み進めていくことだろう。後半では、その屋敷は祟られていそうだということで、比嘉琴子が登場する。琴子の登場でその屋敷にある祟りではなく人為的な仕掛けによって作り出された呪いのようなもの……ということがわかるが、実は本当に祟られていて……?最後の部分を読んだ時、寒気が止まらなかった。
作品全体を通して描かれているテーマは「母親」の存在についてだと感じた。
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澤村作品にはもっと怖いものを期待してしまう…3つの話だったがどの話もあまり怖くなかった。次の作品に期待しよう
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ホラーミステリーの印象が強い本書。3編の短編集。
「母と」と「あの日の光は今も」はある意味緩い終わり方だが、それだからこその嫌な怖さがある。
表題作「さえづちの眼」は琴子さんが活躍する。こちらの終わり方も全部ひっくるめての、それ。なのであろう。∞の輪廻と再生をする蛇神だからこそのそのラストか!と。
3編とも後味が良いとは言えないラストだが。イヤ〜な怖さは十二分にある。
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3つの異なるお話が書かれています。3作とも違う風味で楽しめます。個人的には、「さえづちの眼」が好きです。序盤の家政婦の手記と、その後の架守家の進行状況がわかり易い。
親なら自分の子供には絶対に幸せに生きていてもらいたいですもの!!その想いはとても強く、時には呪ってしまう程に…
呪う状況になったことはないけれど、その気持ちはよくわかる。(*。_。)ウンウン
そして何より本作品は、就寝前に読み終えてしまった私に対し、ホラー小説の役割をきっちり果たされました。寝たら夢に冴子が出てきちゃう…という恐怖心…ジワジワくる〜
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3篇収録、全部繋がってる話だと思ってたからそれぞれ別のお話で拍子抜けした。「あの日の光は今も」と「さえづちの眼」は単語で見ると繋がってるようにも思えるけど違うっぽい?これまでの作品に比べて怖さなし。
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比嘉姉妹好きなので読んでみた
それなりに面白いが、ぼぎわんを超えてはこない
UFO見た話の作品が面白かった
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??3本目、佳枝が冴子の子供を殺したっていうのが全然わからない。どういうこと??
→山蛭がそうだったのか…なるほど。
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積んでいた澤村伊智の「さえづちの瞳」を読んだ。
「ぼぎわんが来る」の比嘉姉妹シリーズの最新刊。中編が3編で構成されている。
澤村伊智、私はホラー作家のなかでも安心して読める作家さんはこの人ぐらいだ。あとは小野不由美とか。
ジャパニーズ・ホラーは性差別が下地になっていることが多くて辟易していた。
なんか澤村伊智は作風というか物語の構造が横溝正史に近いと思う。
今回収録されていた表題の「さえづちの眼」はまさにそう。
これはそのまま家父長制への批判だ。女性が人格ある人間として認められず、家のためにその家長の子どもを産むことしか許されない。もしくはそうあることしか望まれない。
そう扱われたことが事件の発端となっている。
そして、これは横溝正史の作品にも言えることだ。「犬神家の一族」「八ツ墓村」「悪魔が来りて笛を吹く」などなど。
その家の家長や家長になる予定の男たちの横暴さや弱者を踏みつける振る舞い、家父長制からはみ出したものへの苛烈な風当たり。
それらの被害を受ける立場の人間が事件を引き起こす。
すべての元凶は家父長制や天皇制、血統主義への批判から成り立っている。これは横溝正史の家庭環境が作ったものかもしれないという言及がNHKの「深読み読書会」というシリーズでされていた。
澤村伊智も横溝正史も強固な家父長制のもとに成り立った家庭というものがどれだけ息苦しく、地獄を引き起こし得るか。
家庭、家族というものは安心や安らぎとは程遠い場所になることを作品内で明確に書いている。
「さえづちの眼」、冴子の失踪自体は母である佳枝が二人で行った狂言であり、それは無理やり結婚させられた冴子を解放するための行動だった。
でも佳枝も甥の嫁である真央のことを認めようとしない。
真央自身は子どもが好きで、自分の意思で夫と家族を作ることを考えていた。そんな彼女を見下し、結果として流産を繰り返すぐらい呪っていた。
自分が批判をしたい事や物に対して、意思を持って迎合(しているように見える)行動をしている人間を愚かだと思う佳枝のような人間はかなり、いる。
それはそれで別の呪いをかけている。
澤村伊智の作品はこういうレイヤーの細かいところがある。
ジャパニーズ・ホラーの作品でフェミニズムや家父長制批判を行うような作家は私は今のところ澤村伊智しか知らない。
もし他にもいたら教えてほしい。
今作も大変おもしろかった。やっぱり安心して作家買いできる人がいるのは嬉しい。
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比嘉姉妹シリーズの短編集。
比嘉姉の存在感は抜群であるものの、話としては
ホラーというより、ちょっと不思議な話系。
表題作のヒルは、いかにも過ぎる。
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表題作を含む三遍の短編集。
どの作品もオバケなんてないさと向かわせつつ、やっぱりおる。の結末。そうだよねホラー小説だものねと、怖いとゆうより安心してしまった。
ぞわとぞわと来る怖さという意味では好き。
一番好きなのは一作目、なんだか印象はほっこりと撮ろうとして、飾ったら恐怖になった写真のような。そこにあることで怖くなる印象。
最後の言葉はどうとろう。
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2つ目のUFO騒動を発端とするお話がいちばん面白かった。最恐・辻村ゆかりが登場。彼女の力はラストの展開に関係あったのだろうか?実は本当に怪異がいました、という。
表題作に関しては、冴子の怒りポイントがやや理不尽に感じ、永久の苦しみを受ける佳枝に同情。言葉や情が通じないからこそ人外は恐ろしい。愛する娘がヒトでない存在になってしまった。
「母と」はふわっとしてたなあ。ミステリ要素強め。尾綱瑛子とは。ラストはハッピーエンドということでいいんですか?これ。
澤村伊智先生は平均点が高いというか、全ての作品が安定して面白いので素晴らしいのだが、琴子姉ちゃんの活躍をもっと見たかったという点で物足りなかった。長編が待ち遠しいです。ファンの我儘だね。
このシリーズはホラーを読むようになったきっかけのひとつなので、ゆっくり長く(できれば永遠に…)続いてほしいなあ。