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文献や個人で取材したことをまとめているだけで、学術的な分析とは言い難い内容。
著者肩書は学者ではなく、作家なのでその辺は納得しているのですが、1章、2章は本当に読み辛い…
一方、5章、6章はよくまとまっていて読みやすいのでここだけ何回か読もうと思います。
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あらゆる親が読むべき一冊と思いました。身体的虐待、心理的虐待、ネグレクトのいずれにも当てはまる可能性がある教育虐待は、こどもの権利を無視する親の許されない行為です。こども基本法が令和5年4月から施行され、こどもの権利が最上位である事が法律で示されて、今後の親や学校の教育及び指導内容の見直しが期待されています。教育虐待を受けている子どもたちに、手を差し伸べられる社会へ近づくことを願っておりますが、本書がその役割を担ってくれる事を期待してます。
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教育虐待というテーマだが、渾身の徹底ルポという感じではなく他の調査をしているときに聞いた話や教育虐待として有名な事件の別の記事を読んであといくつかインタビューをしてさらっとまとめたという印象を受けた。もっと事例を掘り下げた話などを期待していたのでそこは残念。発達障害との関係や虐待の連鎖なども触れられているが、こちらもはっきりした因果関係は述べられておらず、関連があるのではないか、という著者の推測でとどまっている。
いろいろな側面から教育虐待という問題に光をあてようとしているのはわかるが、話が表面的で全体に薄いと思った。(物理的にも薄いが)
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自覚なく虐待している。
子供のためと言いながら、本当は親自身のために。
子供が適応すれば一見問題ないように見えるので、発見と支援は難しいのかもしれない。
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石井氏の取材力に脱帽。
親の歪んだ教育観によって子供の人生が狂わされる事実は、親の資質のみに起因しているのではない。
もっと社会的感心が向けられる必要のある問題であると感じた。
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解決策はないが、実態を把握するためには良い
日本にまだない虐待形態だとのこと。この言葉が広がれば良いなとおもう。
書かれている内容は、この本を手に取る人なら見聞きしたことあると思われるが、思考する契機にはなると思う。例示が多く実態例を把握できる
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「教育虐待 子供を壊す「教育熱心」な親たち』
著者 石井光太
ハヤカワ新書
この本はノンフィクションライターである石井光太さんが、虐待の中では比較的見つけにくい教育虐待に関してその実態、歴史、受けた子供の影響、そしてどのように回復していくのかに関して書いている。
教育虐待というのは国が明確に定義しているわけではないので、現状統計のようなものはなく、明確な数は算出できないが、本書では現場の職員の方からの肌感覚で主に3つのパターンがあるとされる。
1つ目は「勉強しろ」とか「なんでできないんだ」と怒って殴る、蹴ると言った暴力をふるパターン
2つ目は親が「学校へ行くな」と言って子供から教育の権利を取り上げるパターン。
3つ目が成績が悪いことを理由に親が子供のことを過度に精神的に追い詰めるパターン
私が面白いと感じたのは教育虐待を受けた子供の脳の変化を解説している所である。以下引用
「子供はいろんな体験を積み重ねながら脳を発達させていくのだが、幼い頃に親から暴言を浴びせかけられると、脳の聴覚野に悪影響が現れることがある。友田の研究によれば、言葉の暴力を受けて育った子供は聴覚野の一部(上側頭回灰白質)が、平均して14,1%肥大化していることが明らかになっている。
(中略)
聴覚野の一部が肥大化すると、脳の中の情報伝達がスムーズにいかなくなってしまう可能性があります。物事を適切に考えたり、理解したり、話したりする家庭で余分な負担がかかって、うまくいかなくなる」
これと関連して、脳の他の組織も傷がつき、社会生活に悪影響が出てくるそうだ。
精神科医の杉山さんはこのような虐待によって発症するものを第4の発達障害と呼んでいる。
教育虐待は今だに国がちゃんとした対策をとっていないないらしいので、なかなか未解明な部分も多いが、この1冊で概要がわかるので、是非とも将来、人の親になる人は手に取るべき。
本の最後らへんにこのように書いてある
「はっきりといえるのは、親に信頼されて自由にさせてもらった人たちは、自分の子供時代を肯定的に捉えるということです。彼らは口をそろえて『親は自分を信頼して好きにやらせてくれた。感謝している』と言います。これは社会的に成功した人も、そうでない人も同じです。」
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子どもへの学習強制。その手段としての虐待。多数の事例でこれでもかと突き付ける。教育熱心と教育虐待は紙一重。子供の自主性を尊重すべし。ただ、放任主義がよいというわけでもない。行き過ぎた競争は好ましくはないが、受験を機に能力を伸ばす子もいる。体罰はよくないが、危険を冒そうとしている将にその時は力づくでも止めねばならぬ。子育ては常にケースバイケース。その時、その子に見合った対応の正解は難しい。「そうだそうだのアクセル」「ちょっと待てよのブレーキ」交互に踏みながら読む。考えるきっかけを与えてくれたことには感謝。
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我が子をナイフで刺殺した事件は衝撃だった。
子どもの成功は親の成功、という狂った価値観や、そもそも成功というのが学歴の入手だとする歪んだ認識は、世の中の風潮やラベリングがもたらしていることも知っておかなくちゃいけない。
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なんとなく書店で見つけて買いました。
日本の教育に隠された虐待の実情を実例ともに筆者の意見として述べられていた。
過度な受験戦争の中で勝てた者はそれから先の人生もうまくいくが負けた者の未来はあまり明るくない。
そんなことを思わされた。
少しでも教育虐待という言葉が広まり親の言いなりになって病んでしまう人が減ることを願いたい。
まだ、教育を受ける立場でこの本を読んだので教育するということはわからないがいつかその立場にたった時にこの本のことを思い出したいと思う。
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医者の子どもが医者になれたら幸せだけど、その影にはこういう不幸な子もいるんだなぁと思った。
信頼できる大人が近くにいることは再生産を食い止めるためにとても大事なこと。
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★★★★
今月1冊目
非常に勉強になった。しかしうちと全く違う親ばかりでたまげた。こうまでして子供に勉強勉強言うやついるんだ。
こう言ってはなんだが我が家は慶應の学長がうちに入って下さいと言われてもいや、遠いし結構ですと言うレベルくらい学歴ブランドに興味がない。
教育の押し付けでなく家庭を安心の空間にすることか。まあ、自発的にってのはホント理想だが、なかなかムズイよね。