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以前同じ作者の別のシリーズ物を読んだ事がありますが、そちらとは全く異なる世界を描いており、すごいな…とまず感服してしまいました。
シリーズ物であるのは知らずに読みましたが、主人公の生い立ちなど最低限の説明はされているのでそんなに気にせず読む事が出来ました。
他者の様々なプライベートに、良い意味で遠慮なく踏み込んでズバッと言ってくれる主人公の姿勢が気持ち良く、読み進めるのに良い塩梅となっているように感じられました。
許されない行為をした加害者の事はしっかりと断罪しつつ、しかしその加害者に対する復讐の正当性は否定する所がただのスカッと物とは一線を画す箇所であると感じました。
クライマックスの解決シーンは疾走感があり、脳内に情景が浮かんできました。作中で演奏される楽曲を聴いてみたくなりました。