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内容も確かめなくて、ただ、書名と装丁に惹かれてずっと気になっていた作品で、文庫本になって手に取りました。
内容は、なんと33歳の若さで癌に侵された主人公と支える家族や関わる人達の話でした。
辛くて、苦しくて、でも温かくて、涙がボロボロと流れるような素晴らしい作品なんでしょうが、癌で家族を看取った経験のある私は、この作品に共感も感情移入もほとんどしないまま読み終えてしまいました。
ただ、そんな中でも主人公の弟には好感が持てました。
少し残念でしたが、数年後、読み返すことがあったら違う感想が生まれるでしょうか。
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癌、闘病、余命と、これだけでグッとくる内容ですが、そこを超越した人の清らかさを感じます。
号泣をこらえながら…です。
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遼賀の気持ち、お母さんの気持ち、恭平の気持ち、泉の気持ち、どれも伝わってきて、辛いのと、良かったのと。
特別なことをしなくとも、みんなの記憶に残れる人生ならいいな、納得できる人生ならいいなって思った。
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涙なくしては読めません…
遼賀と
恭平、両親、祖父母、泉との関係が
あまりにも優しくて切なくて。
私も遼賀のように優しくなりたいな。
恭平、泉のように強くありたいな。
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『手のひらの音符』以来2作目の藤岡作品。正直誰かが亡くなるのを前提にした作品は苦手で、余り好んで読むことは少ないのだけれども、タイトルとカバーデザインに惹かれて、手に取りました❗
一風変わった家族を描く、瀬尾まいこさんの作品とはまた一味違う、優しくて温かい家族小説でした。
いつ何時自分も同じような境遇に置かれるかも知れないけれども、今を精一杯前向きに生きていこうという気持ちにさせてくれる、素敵な作品でした❗
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解説の大島さんも書いてますが、闘病の話なのに明るくて救われます。
登場人物が皆気持ちのよく素敵な人たちです。
自分が闘病の時はこんな人たちがそばにいてくれたらいいなと思いましたし、自分自身もこうなりたいです。
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主人公の病がどうか治りますように。ハッピーエンドでありますようにと願い続けながら読み進め、読み終えた後は、胸に迫る深い読後感で涙が溢れた。
男の子って不器用で、本当の気持ちを素直に出せないけど、たくさんの思いやりと優しさを持って生まれて来てると思う。でも男だからという鎧を着せられて踏ん張って頑張っているんだろうな。
全く愛想も無く、会話もない自分の息子の周りにもホッと安心して心を許せる人がいますようにと願わずにいられなかった。
両親や祖父母、兄弟。身近な家族の温かくも堅い絆は、死ぬ間際に最も感じられるのかも知れないが、生きている間にこそ感謝の気持ちを伝えなければと改めて思えた。
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感想
黒い絶望の中に放り込まれる。だがオレンジ色の希望はそこにある。どんなに時にも生きる希望を失わない。例えその道が黄昏に続いていても。
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作者の藤岡陽子さん、看護師だったんやね、納得。
チェーンのイタリア料理店の店長を任されていた笹本遼賀くん。誠実に真面目に生きてきたけど、33歳の若さで胃癌になってしまう。
周りに双子の弟と思われていたけど本当は従兄弟の恭平、母の澄子、祖母の富という家族のお互いの思い合いと、病院で再会した高校の同級生だった看護師の矢田泉に、店のバイトで遼賀を慕う高那、皆が遼賀を気遣い、遼賀も皆を気遣うが、癌は否応なく進行していく。作者が看護師ならではのリアルな病の進行が描写される。
1章から5章まで、語り手が変わりながら時間が過ぎていく。凌駕本人、母、泉、恭平、そして遼賀本人と。中でも母の章の遼賀への思いが、、、。
あの子が子供の頃にもっと褒めてやれば良かった。身の回りをきちんと整えられる几帳面さを、約束の時間に遅れない真面目さを、嘘をつかない誠実さを、物事の好き嫌いをむやみに口にしない慎重さを、自分の意見をあえて言葉にしない優しさを、母親の自分がきちんと口に出して認めてやればよかった。
泉も高校生の時の遼賀をちゃんと見ててくれたし、リモコンの5のポッチのように目立たないけど頼りにしてたよ、と伝えてくれた。遼賀自身は褒めてもらわなくても幸せな人生だったと言えて良かった。
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丁度胃の不調や健康診断で胃カメラ検査した方が良いという時期だったので、あえて読んだ。
人生は時間が限られているから今を後悔ないように精一杯好きなことをし家族を大切にしようと思った。
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母が胃ガンで亡くなっているので、思い出して辛くもなったのだけど、
精一杯生きなくては!と改めておもいました。
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私も30代前半に人生初の入院と手術を経験しました。だからこそ本作に共感を抱いたのでしょうね。
本作『きのうのオレンジ』のあらすじと感想になります。
33歳の若さでガンを患った遼賀(りょうが)は、この報せを誰に伝えようかと電話先の相手を探すが見当たらない。いわゆる「地味で目立たない良い人」であった遼賀は悩み抜いた末、双子と度々間違われる同い年の弟、恭平に声を繋ぐ。
過去に2人は雪山で父とはぐれて遭難し、死を覚悟した恭平の濡れた登山靴に自らのオレンジ色の登山靴と希望を与える。遼賀はそんな想いやり溢れる子であった。そんな遼賀がどうして…。
本作は闘病生活を綴る作品でありながら、恭平や母親、同級生で担当看護師の矢田や職場同僚の高那と、様々な人の視点から見た遼賀と自分が語られ、その一つ一つに涙が零れました。
特に遼賀が矢田に対して自分の苦しさを「わかるなんて言ってほしくない」と辛く当たる言葉に、矢田が返した言葉に乗せた想いは著者の藤岡陽子さんが最も伝えたいメッセージだと胸深く刺さりました。
小川糸さんの『ライオンのおやつ』に似た闘病生活を語る作品ですが、読了して振り返った私の本には多くの付箋が頭を出しています。本当に素晴らしい作品でした。
#マックで泣いた夏の読書感想文
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105苦しい闘病とそれを支える善意の人たちの温かい気持ちが溢れる物語。分断と悪意の世の中にこの作品の良さが伝わると良いのに。
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なんと優しい家族なんだろうね。
一生懸命、後悔なく生きて。
ありがとうをいっぱい残していった遼賀。
支えるお母さんも恭平も泉も、
おばあちゃんもみんな優しい。
読んでよかった。
妹を同じ病気で亡くしたばかりで
いろいろと思い出してしまったけれど
それでも。
妹にもたくさんありがとうを言いたい。
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ズバッと真実が、真実しか書かれていないから、何度もじんわりそして震えた。遼賀の逃げずに立ち向かう姿にあの頃の強かった自分を追い求める願掛ける登山にも激しく賛同する。最後まで大丈夫だからと寄り添う恭平も良かったよ、人間舐めてるサッカーが上手いだけの屑生徒にも立ち向かってた、治験薬の会話も直感も凄い受け入れる。たかなも大切なものを理解出来てた もう店長アルバイトの関係じゃないね。泉が岡山に戻って玄関に現れた瞬間が1番ジーンと来る瞬間だった。ホントありがとう藤岡陽子さんの経験が詰まってて、だから入って来るって事