紙の本
気持ちが軽くなる
2024/03/31 10:27
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投稿者:ほんねこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
幡野さんの文章は読むと気持ちが軽くなる。
ユーモアとちょっとの毒がちょうどよく感じるから、すっと入ってくる。
読書が苦手な人にも、写真もいいからお勧めできると思います。
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写真家の幡野広志さんの写真付きエッセイ。幡野さんの本を読むのは4冊目。
病気の方の心理、余命を意識している人が、自分がいなくなった後にも息子にどんなふうに生きてほしいか色々と考えて、日常から丁寧に接している様子、そして、病気とは関係のない旅先での出来事など、色々とカジュアルに書かれています。
文章と関係のある写真が載っているのですが…(大変申し訳ないことに、)
載っている写真の中で一番いいなぁとしげしげ見つめてしまった唯一の写真が、まさかの、著者の小さな息子さんが撮ったものだったんです。自分でもびっくりです。
そして、一番心を鷲掴みにされたのが、巻末の、古賀史健さんとの対談でした。
最近『さみしい夜にはペンを持て』で話題の古賀さんですが、幡野さんの本を読んでいるときの気持ちよさが、松尾芭蕉の『おくのほそ道』を読んでいる時のものに似ていると発言したのです。それがものすごく納得できて、この本の良さが一気に滲み出てきた感じがしました。その話と関連して、一般に、写真集には「ことば」が足りない。「ことば」あると、写真が自由になるという幡野さんの言葉も響きました。
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幡野広志さんのなにげない日常をつづった短いエッセイと写真の本。
幡野さんの子どもへの関わり方や考え方は、私のひとつの指針です。
一番面白かった宗谷本線のシカの話、試しに息子に読ませたら、ケタケタ笑いながら読んでいた。大人の本も読めるようになった子どもの成長にまたちょっと嬉しい気持ちになった。
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久しぶりの読書だったけど、最初から最後まで楽しんで読めた。
SNSでいつも拝見していて本を買ったのは初めてだけど、やはり幡野さんの考え方や文章や写真が好きだと思った。
最後の対談に書いてあることを完全に理解はできなかったけど、文章と写真をただ同じ空間に置くだけとは違う心地よさみたいなものは確かに感じていた。
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写真家ということで興味を持ち読み始めました。随筆ですが、飾り気のない文章と簡潔な言葉に優しさを感じます。雨の日が好きになったきっかけも優しさにあふれています。
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今年読了した岸田奈美さんのエッセイで初めて幡野広志さんの存在を知った。
岸田さんの言葉もさることながら、写真家である幡野さんの言葉がとても印象に残ったので本書を手に取る。
2017年に多発性骨髄腫を患っている事を公表された幡野さん。
だが文章に悲壮感はなく、穏やかで時に軽妙な語り口は優しく心に届く。
エッセイと共に掲載されている写真は風景写真もあるけれど、日常のひとコマを切り取ったものには被写体を見つめる幡野さんの温かな眼差しが感じられ、胸が一杯になる。
どうか幸せな時間が長く続きますようにと祈りながら本を閉じた。
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p029
100円札って今もあるんだね!子ども銀行券みたい。
p39
塩とかよくわからないお茶よりも、本人が生前にドはまりしたものを光電返しにしたほうが僕は素敵だと思う
→いいね!
短めのエッセイ集。
あとがきにも書いてあるけど、写真がステキで、撮る人のめせんになったように思える。息子ちゃんが撮った写真とか、ほんとにグッと胸に迫ってきて、ちょびっと涙が出る。
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SNSで常に発信し続けている著者。ポジティブな姿勢や思考は本当に読む人の心を穏やかにしてくれる。子育て終わってしまった私は、いつも反省させられている。
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おもしろかったです。
疲れた心にすっと入ってきました。
言葉も、写真も。
この、自然体な感じがして、親しみを感じるところが幡野さんのすごいところなのだと思います。
親としての目線に共感する部分が多かったです。わが子と出会ったことで好きになったものは、私にもあって。子どもが眼差しているものを愛おしく感じたりします。
自分の中にあるあたたかな感情、自然なありのままの感情が呼び起こされる感覚があり、安心して読める本でした。
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エッセイみたいな、写真集みたいな、絵日記みたいなそんな本。
お年玉の話とか、みかんの話とか、羽釜の話とか
そんなものあるんだ、欲しいなって思ったり。
チョココロネの話とか、じゃんけんの話とか、質問に答える話とか、子どもとの関わり方が素敵だなって感じたり。
カメラを子どもに与えて
素敵な「ぼくの卒園式」を将来に残したり。
幡野さんの人柄が短い本の中に沢山詰まった1冊だった。
ぼくは写真家だけど
カメラから生まれたわけではない。
がん患者ではあるけど
病人として人生を
生きているわけじゃない。
一児の父ではあるけど
子どもに人生を
捧げているわけでもない。
ここが、ほんとにささりまくる。
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本のタイトルにある「息子が生まれた日から雨の日が好きになった」の文章がいちばん素敵でした
それと最後の巻末の対談
新しい視点と素直な感性を与えてくれます
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幡野さんの作品は今まで何冊か読んだ。
なぜ読みたくなるのか。
それは、考えがブレない、しかしマイナスなことも伝えてくれて、肩ひじ張った感じじゃない内容と、家族への愛に魅力を感じるからだ。
そして、伝えてくれる内容は芯があるが、ひと通り読むと、誰も傷つけてはいないとこが、読んでいて安心できる。
そして、自分の親や親戚を、公の書籍でここまで伝えてくれる方って、信じられる人だと思った。
今回、幡野さんの写真がたくさん載っていて、じっくりと見た。
おじいちゃんやビルにうつる東京タワーの写真が印象に残った。
おじいちゃんの笑顔、最高。
そして、優くんが自分で入学式に写真を撮れば、周りの人の表情は優くんに向けられたものだということだからってとこが、本当にその通りだ。自然に微笑んでしまうよね。そんなこと思いもしなかったよ。
そして、プロの写真家さんからの言葉で安心したことがある。
わたしは写真を見ても、善し悪しが分からない。もしくは、どれもいい。
そういう目がないと諦めていた。
しかし、幡野さんの言葉から、言葉より写真は伝わらないことを言われると、自分の見方で良いいんだと納得した。
読んだあと、心地よかった。
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タイトルでめちゃくちゃグッと来て一気読みしてしまった。
後書きでも触れられているが、これぞフォトエッセイというか、文章と写真の比率が抜群に良い。
作者がガンに罹患しているという背景情報があるので、言葉の端々に物悲しさを勝手に見出してしまうのだが
こうして思考の文章化がされているというのは、万が一何かがあった時に残された人達の気持ちを癒す一助になるなと思った。
昨年割と仲の良かった友人が若くして亡くなったのだが、やつが普段何を考えていたか、どういうことを思っていたのかを知る術が失われてしまった。もう記憶の中の振る舞いでしか彼を思い出せない(そして、その記憶は悲しいことに徐々に薄れていくだろう)のがなんともやるせない。もしやつが何か文章を残していてくれたら…と読みながら思った。