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序章 今日の人々を作り上げた人口動態
第1章 乳児死亡率の低下で変わる国々―「10」ペルーの出生1000人あたりの乳児死亡数
第2章 人口爆発後の「人口ボーナス」はあるか―「40億」2100年のサハラ以南アフリカの人口(予測)
第3章 急速な都市化がもたらしたもの―「121」中国の人口100万人以上の都市数
第4章 出生率が低い社会の共通点―「1」シンガポールの合計特殊出生率
第5章 高齢化社会と暴力との意外な関係―「43」スペイン・カタルーニャ州の年齢中央値
第6章 最先端の超高齢化社会は世界の未来―「79000」日本の100歳以上の高齢者数
第7章 世界は人口減少を食い止められるのか―「55」100年でのブルガリアの人口減少率(予測)
第8章 民族構成が映し出す未来―「22」カリフォルニア州の児童に占める白人率
第9章 教育の向上は国家の発展をうながす―「71」バングラデシュの女性100人あたりの識字者数
第10章 人類は食料危機を乗り越えられるのか―「375」エチオピアの穀物生産の過去25年間での増加率
終章 明日の人々
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将来の人口を推測するのは比較的簡単だが、ポイントはアフリカの出生率がどのペースで進むかで大きく変動する
ファクトフルネスでも触れていたが社会はどんどん良くなって平均寿命は延びて乳児死亡は減って、識字率は上がっている
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未来を予測する確実な方法の一つが人口の推移を検討することである。日本の人口は減る一方、将来どうなるかの議論はある程度見慣れているが、世界に目を向けると様々な現象があって、非常に興味深い。例えば、アメリカではいわゆるWASPは減り、ヒスパニックが増えているというのが大勢だが、一部の宗教(ユダヤ教徒やモルモン教徒)は子沢山で、このような人たちが多く住むエリアは平均年齢も生産人口も多い。子供も同じ宗教を信じることが多いだろうから、長い目で身見ると、相対的にも絶対的にも影響力を増す、とか。また、先進国では、3つの指標のどれかを犠牲にする傾向がある。それは「経済力」「民族性」「エゴイズム」であるという。日本は経済性を犠牲にして「民族性」と「エゴイズム」を獲得している。だから、移民を受け入れず、少子化対策も親の自由であり、経済成長が厳しい状況。イギリスは民族性を犠牲にし、移民を受け入れて、わずかではあるが経済成長を図っている。将来日本はどうなるのか、とても参考になる一冊。