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本が好きな人はその良さを分かっているが知らない人は知らない。その人たちにどうやってアプローチするか?本書では多様な試みを取り上げ仕掛け人の言葉を収録しています。中でも面白かったのはTikTokの紹介。分解するとなるほど良く出来た紹介手法です。これは見習いたい。
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本屋=書店(本を売る場所)という既定概念に捉われず、本屋=本に関わる全ての人(著者、出版社、書店、取次、図書館、学校、読者などなど)という内容で、とても面白かった。
私は狭義の本屋(出版社、書店)の関係者には当てはまらず、一介の本好きでしかないのだけれど、そんな私も広義の本屋であると言ってもらうと、とてもわくわくする。
ただの消費者ではなく、本の業界を盛り上げられる当事者として扱われていることが嬉しい。
どうやって本の魅力を、本を全く読まない人に伝えようかな、伝わるかなと考えてしまう。
本書は、普段本を読まない人に同アプローチしていくかという内容がメインだけれども、この本自体が、一般読者を巻き込んで業界を盛り上げる仕掛けになっているのかなと思う。
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ちょっと自分が期待していたのとは違ったので...。
ブクログおすすめのノンフィクション作品、ということで「本のエンドロール」のもっとリアルなお話、みたいなものを期待して買ったんですけれど、お仕事の話、というよりは大学の教科書みたいな内容。
そしていかに「今本を読んでいない人に本を読んでもらう」「日常的に本屋に寄る習慣をつけてもらう」かが大切、というお話で、普段から本と本屋にどっぷり浸かっている身としては「この層だけを相手にしていても業界はしりすぼみ」的なお話なので、頑張って支えているんだけどなーと。
本を読んでもらうための取り組みも、雑貨やプロレスとコラボとか、普段から「本屋に立ち寄って本を読んでいいる」身からするとそんなの求めていないしかえって足が遠のくよ、みたいな施策ばっかり。
私が応援したい街の書店でも、最近はブクログの新刊通知でその日のトップ5に記載されるような本でさえ「入荷があるかどうか前日にならないとわからない」と言われたり、入荷日に行っても物流が安定していないのでネットの発売日と違うと言われてしまったり。
最近は確実に入荷している大型書店にばかり足を運ぶようになってしまい、なんだかなーともやっていたところにこの小説だったので、色々となんだかなーという感じです。
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本書定義の「本屋」が「本の魅力を伝える人」を含むという考えに興味がわいた。単なる本屋の未来についての本だったら読む気にならなかったが、そうでないので読みたい
#本屋のミライとカタチ
#北田博充
24/2/19出版
#読書好きな人と繋がりたい
#読書
#本好き
#読みたい本
https://amzn.to/3T2CKDo
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感想
本屋の再定義。もはやライバルはeコマースだけではない。あらゆるエンターテイメントと競合する覚悟が必要。だけどこの競争には意味がある。
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本屋が今後も続いていくためには?
もちろん本が好きな人が継続して買うことは大事なことだけれども、1ページ目を開くのが重い、興味のない人にもどうやったら興味を持ってもらうかと考えるような内容(どこかで聞いたTAM(Total Addressable Market)の考え方)。好みかどうかは別として、蔦屋書店などはそうなのだなと(例示としても挙げられていた)。「薬局と本屋」や「プロレスと本屋」などを比較する視点はけっこうおもしろかった。
本のコアな価値で、「時限爆弾」と表現していたことについてはとても共感する。遅効性(効果があるのかも分からないが)で、「どこかで聞いたなあ」を積み重ねて生活を楽しみたい。
”では、本のコアな価値とは何か。その価値を一言で説明することは難しいですが、あえて言葉にするとすれば、「本はいつ起動するかわからない時限爆弾のようなもの」で、いつ効力を発揮するのかわからない上に、効力を発揮しないまま終わることもある一方で、予期せぬタイミングで効き目が出てくることもあったりと、誰もコントロールできない不確実性やじわじわと効力を発揮する運効性を持ちます。この遅効性こそ、本というプロダクトの独自性であり価値です。(p.177)”
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顧客ピラミッド(p.17)
潜在顧客→見込顧客→一般顧客→リピーター→ファン
未顧客に対するアプローチが重要な理由(pp.98-)
1 コアファンよりも未顧客(ノンユーザー・ライトユーザー)の方が多いから
2 コアファンにこれ以上購入してもらうことは難しいから
3 本とのタッチポイントを創る仕事は「狭義の本屋」には難しいから
——コンセプトの「偶然の出会い」が生まれていそうですが、ページ薬局ならではの提供価値は何だと思いますか?
(瀬迫)本を購入してくださった方とのコミュニケーションでしょうか。書店で本を買うときは必ずしも店員さんとの会話が生まれるわけではないですが、薬局はお薬の説明などを通じて患者さんと会話が生まれやすい環境です。ページ薬局では、お客さんが購入した本をカルテに記録できるため、それを見ると、いつ、どんな本を購入したかわかります。そういった記録を起点にお客さんと会話が生まれるのは、薬局ならではかもしれません。(p.164)
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『唯一無二のブックマーケティング本』
「本屋とは何か」というシンプルで深い問いの答えを探すための本。出版不況が叫ばれる昨今において読書人口を増やす、つまりは未来の読者を創るにはどうすれば良いかを考え抜いている。
本書は主にインタビューと考察で構成される。出版業界の中の人(書店員や出版関係者など)や、本とは関係のない外の人(国語教師やプロレス業界)の話をヒントに本屋の未来のありかた・可能性を模索し、最終的に著者なりの答えを出しているところに読み応えを感じる。
一番興味深く感じたのは、本を売るためにはペルソナの設定が大事だということ。当たり前だが本屋は本を買うための場所である。しかし本が欲しい人だけにペルソナを絞ってしまうと市場は広がらず、未来の読者は創れない。
だから、最近の本屋には雑貨や文具、玩具、攻めた店舗では衣服や食料品など様々なものが置いてある。本×○○で本屋に足を運ぶきっかけを作っているのだ。本以外のものを読書へのCEP(カテゴリーエントリーポイント)にしているところが面白い。小説紹介クリエイターのけんごさんの「本を読まない人に本を紹介するときには著者紹介は不要」という言葉も印象的だ。ペルソナによって伝える情報は異なるのである。
本書を読むと、人が本を購入するときの行動メカニズムがわかる。その点で、読者ターゲットは本を売りたい人に絞られる。しかし、本書で定義されている「本屋」は非常に範囲が広い。世の中にマーケティングの本はたくさんあるが書籍に特化した作品は少ないので、書店員はもちろん、読書ブロガーやブックユーチュバー、広義の本屋に該当する多くの人に読んでほしい作品である。
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既存の出版ビジネスの延長線上における試行錯誤といった類よりかは、異業種に絡みを持たせつつの新奇な取り組みがどのように繰り広げられつつあるかといった領域に及んでいて、この手の書籍にしては新鮮味のある内容だったと思う。
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梅田蔦屋書店のイベントで知って、実際に購入→即読破した作品。
最初手に取ったパラパラとページをめくったときは、(ちょっと難しい本かもしれない)という印象でしたが、イベントで作者である北田さんの話を聞いているととても興味が湧いてきました。
この作品は本のタイトルにもなっている「本屋の未来」について真面目に考えていく本となっています。
この「本屋の未来」って何かというと、コアな読者をもっと育てていくのではなく、今本を読んでいないような新規顧客を増やすこと。
これってなかなか難しいんじゃないか、そう思ってしまいがちだけど、「コアなファンやリピーターを増やすよりも、新規顧客やライトユーザー増やすことの方が、その業界を盛り上げていくこと」っていうのは、本屋とは関係ない仕事をしている私にも目から鱗。(だって、リピーターを増やす方がいいと思うでしょ?)
この本では、第1章で「本屋とは誰か?」という定義を決め、第 2章で「本屋への入り口を創る」、第3章で「本屋への入り口を広げる」
そしてそれぞれの最初は、そのテーマに沿って、北田氏の見解、そこから専門家や実際に行動している人などの紹介、その人との対談、対談を終えて北田氏のまとめ。
最初はこれが難しいような感じがして読みにくいように思ったのですが、読み進めていくとなんだかこの構成が気持ちいい!
もう早く読みたくなっちゃって。
この構成が素晴らしい! と思いました。
この本に書かれていることで1番に気付かされたこと。
それは、広義の意味でどうやら私も本屋さんになることができるということです。
実際に本を売る本屋さんは「狭義の本屋」であり、未来の読者を増やす役割を担うのが「広義の本屋」であると。
あまりに素晴らしい作品だと人に勧めたくなっちゃうし、できればそういう人でありたいと思っている私は、実際に本を売らなくても本屋になれるんだ! ということはなんだかとても嬉しい表現でした。
いろんな方のインタビューも載っていましたが、「自分は“広義の本屋”かも」を思ったところで興味を引いたのは、TikTokerのけんごさんのインタビュー。
いかに小説を興味を持ってもらえるようにするか
そういった工夫を紐解く内容はとても面白かった。
あと、プロレス好きなので、高木三四郎さんの話も面白かった!
でも他の人たちのインタビューも面白く、「こういった関わり方なら自分でもできるかも」と思わせてくれる。
何度でも読み返したくなる本になりました。
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本はづっと前から好きなのです。
本書はそうでもない人をターゲットにし、本屋の活性化を図る本の様に思える。
本は買ってるけど、ヨドバシとかAmazonで買ってしまう。
本屋を利用する頻度が減ったのは、曽根崎の旭屋の本店が閉店したのが大きい。
また、駅前の本屋さんが閉じてしまった。
定義購読で取り置きも頼めなくなった。
新刊本の上に テメエのカバンを置いて 立ち読みする輩もいた。
雑誌の裏表紙側に変な折り目を付ける輩もいる。
美本を購入したい。
以前は紙の袋に入れてくれた雑誌も袋代10円とか。
図書館で借りて良い本なら、ネットで買う様になった。
岩波書店の「図書」誌は、随分と前からお金を払って買っている。
こんな本好き層を本屋さんに戻れる様な工夫もしてね。
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書店員から学校の先生、TikTokerまで、本を読む人を増やそうと考え仕掛けている方々の話を覗くことができた。狭義の本屋(書店、出版社、取次)と広義の本屋(選書家、図書館司書、インフルエンサー、教師など)を分けていることが斬新で、そんな視点があったか!と思った。
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2024年7作目
かなり勉強になった
マーケティングの観点から読書を見たことがなかったからハッとさせられる部分もあって新しい知見が増えた感じ