maruphoneticさんのレビュー一覧
投稿者:maruphonetic
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2013/04/16 08:38
色彩をめぐる冒険、あるいはねじまき鳥の巡礼
27人中、25人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
※若干のネタバレを含みます
いつも通りすぎるほどいつも通り(笑)
過去作を思い出させるフレーズがいくつもあり、読者的には「村上春樹作品の巡礼の日」みたくなっております(笑)
・テーマとか(喪失と再生、過去が現在に影響を与える、ダークサイドの深層心理が表にでてきてしまっているのではないか?などなど)
・ちりばめられるキーワードとか(死と生は紙一重、大事な時間は気づかないうちに過ぎ去ってもう戻れない、リトルピープル)
・身体的特徴はテーマのメタファーとか(六本指→喪失)
・挿入されるパラレルの物語が相互に影響しあうとか(灰田→緑川※ここはあと2回くらい読まないと整理できない。。。)
・女性が主人公を表現するときの形容詞とか(「かわいそうな多崎つくるくん」)
・きほん、みんな優秀か心に響くなにかを持ってるとか(オルガのてきぱき感、エドワルドさんいい人)
・女の言葉はいつも予言めいてるとか(「記憶を隠すことはできても、歴史を変えることはできない」「会いに行きなさい」)
・女の子はふたりで1セットとか(シロとクロ)
・お約束の性描写のくだりとか(割愛)
全て水戸黄門的予定調和。ここでこうくる!みたいな安心感。だがそこがいい、逆にそれでも読むたびに気付きがあるすごさ。流石です。
村上作品はあれこれ想像して解釈して楽しむものだと思うので、友達が読み切るのをしばらく待ちます。
これ、「(過去作の)〇〇に似てる」ってみんな言いますけど、けっこう思い入れとか強く読み取るテーマによって違うからそれもおもしろい。
たぶん、名前とか、時間とか、言葉にはそれぞれ意味があるんだろうから、もう1回くらい読み返してあれこれ考えてみようかと思います。
沙羅は「さらぴん」のサラかなとか、「哀しみ」と「悲しみ」の書き分けとか、「足の爪!」って選択する自由とか、灰って終わりと始まりの象徴?とか、考えるのが楽しいって思えないと、文章だけみるとかなり粗い本に思えちゃいそうです。
ミステリみたく、ページの中に答えが印刷されていないと嫌な人はきついかもと思います。
答えを探して遊ぶゲームブックくらいの感じでどうぞ(笑)
1Q84の後だからよけい軽く感じちゃいましたけど、普通に面白かったです(これでしばらくもつ、という意味で)。
未解決の話はまたきっと別のおはなしで。
できればもっとガツンと満足できるような長編でお願いします(笑)
2013/04/15 15:09
予習したほうがおもしろい!
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
使いかたとしては放送の前にテキストをちゃんと読んでおくほうがいいです。
テキストに書いてないことを放送で言ったりがけっこう多いので、
先にテキストを読んで土台を作っておいて、放送のときは放送に集中しながら
知識をどんどん載せていけばいいのかなとおもいました。
しかしこの先生、村上春樹大好きだなー(笑)
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