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異邦人さんのレビュー一覧

投稿者:異邦人

1 件中 1 件~ 1 件を表示

紙の本医療倫理学のABC

2005/01/21 15:36

初めて出た驚くべき名著

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

医療倫理学分野で、いまだかつて読んだことがない画期的な名著が誕生した。
「医療倫理学」とは、「医療に関わる者なら誰もが考え取り組まざるをえない倫理学」のことであり、本書は「望ましい医療のあり方を正面からまっとうに問いなおし、悩ましい医療倫理学の問題を考え悩みぬくための本」である。
 本書は、第1部基本理論編と第2部実践編—ケーススタディとに分かれているが、まず実践編で興味を引くケーススタディから読んでみるとよいと思う。一読して、どう考えたらよいのだろうと困惑するケースばかりだが、問題の在り処が示され、丁寧に考え方の筋道が提示され、どうすればよいのだろうかと著者の判断が述べてあるのを読んでいくうちに、困惑の内容に言葉が与えられ解きほぐされて、ああそういうことだったのかとすっきりするのと同時に、さてそれではどうすればよいのだろうと再びより深い困惑の中に突き落とされるにちがいない。それから必要に応じて、基本理論編の関連するところを読むとよい。困惑そのものはかわりなくても、「大きさと深さ」が異なっているのに気付くはずだ。著者のねらいはそこにあると思う。
 あってよさそうな本だが、不思議となかった。もちろん難しい専門用語で書かれた倫理学書や解説した啓蒙書はたくさんある。だが、倫理学者である著者自身が、そこに身を置き想像力を駆使し考えられるかぎりの可能性を考慮し、リアルにこれだけやさしい言葉で語った本はなかった。倫理学は、狭い学者だけの特権的なものではなく、現に悩みながら生活している人々のためにある。やさしい言葉で深い内容を語るのは想像以上に難しいことなのだが、著者は一貫した語りかけの文体で実現している。
 対象は、看護師向けだが、患者として医療に関わらざるを得ない皆さんにも是非お薦めしたい。医療を受ける側にとっても必読の著書であり、画期的な名著であるゆえんである。

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