ゆかちゃんさんのレビュー一覧
投稿者:ゆかちゃん
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紙の本グッバイ!グランパ
2002/10/20 18:31
人として家族に出会っていく瞬間
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思春期、自分の存在について強く意識し、問う時期は誰にだってある。しかし、それ以前、表面的には幸せにしか見えなかった子どもの頃に、自分の存在を考えずにいたかと言われれば、そうではないだろう。ただ、感じていた。言葉にならない、自分と言うものを享受していたのではないだろうか。
おじいちゃんがいて、おばあちゃんがいて、自分につながっている。それぞれがもっていたドラマが自分に影響を与えてゆく。生まれてから、当然のように存在していた家族と、個人として出会ってゆく瞬間を、幽霊のグランパを通して、さわやかに描く。決して、ドラマッチックな物語ではないけれど、大きな愛に包まれた作品だ。
自分という存在を、言葉にし始めた子どもたちに是非感じてほしい物語である。
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