旭 文明さんのレビュー一覧
投稿者:旭 文明
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紙の本三味線ランナー 天才・上妻宏光−世界を駆ける津軽三味線 Can’t stop running
2003/04/05 20:38
津軽三味線が世界に羽ばたけ
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テレビ、舞台などで津軽三味線の演奏を幾度となく目にした私は、素朴な響
きに聞きほれたものである。現代の津軽三味線はどのような形態で演奏され、
継がれているのか大変興味をいだいている。本書の主役、若き天才・上妻宏光
とはどのような津軽三味線の奏者なのだろう…。
島国日本は、心の狭い閉鎖的なムードが今もあるらしい。邦楽界にもいろい
ろな柵があるようだ。津軽三味線発祥の地・弘前には、純粋性を守るためなの
か?他県の人を相受けないムードが残っているようである。そのようなムード
を一新したのが上妻宏光である。
天才と言われた上妻も、日々の努力なしでは、日本一の津軽三味線奏者には
なれなかっただろう。津軽三味線を、日本だけでなく世界に拡げいく行動は素
晴らしい。彼の最終目的である洋楽界と、これからは本格的に、競演出来るの
はいつのことだろうか。
津軽三味線と他の三味線の違いは、「奏者の思いをそのままぶつけることが
できる(226p)」ということではなかろうか。他の三味線は、唄の伴奏が主であ
り「ひきたて役」であるが、津軽三味線は「ソロ」があり即興を入れながら思
いのままに弾ける。同じ曲でも即興であるから一回一回違う。「喜びの場では
喜びの曲に。悲しみの場では悲しみの曲に」弾くことが出来る。それが津軽三
味線の神髄である。
2002年4月より、小学校の音楽教科に邦楽が取りいれられたようである。
これからは津軽三味線がもっと見直され、拡がることを期待している。
2002/12/19 15:28
母は強し
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毎年選ばれる24時間マラソン芸能人ランナー、2001年は研ナオコに
決まった。スタッフと走者が一体となってゴールを目指す24時間マラソン。
研ナオコが走者だって、あの身体で走りきれるのだろうかいささか心細く
映った。
3ヶ月の特訓。一日50分の速歩から始まり、今日はここまで、明日はも
う一歩先まで、毎日計算どうりには行かなかったが確実に一歩一歩距離を伸
ばした。一日5km走れる体力作り、3ヶ月後には10kmを超える体力が
出来上がった。見事な練習の成果である。
一同の心が一つの輪になった。研ナオコを陰から支えたご主人、何よりも
大切な最愛のお子さん達へ、頑張る母の強い姿を焼き付けたい。懐の広さと
強い愛情で家族を包み、まっしぐらに進む研ナオコ。その姿に万感胸に迫る
思いであった。武道館は目の前だ。
マラソンの表しか観ていなかった私は、裏では走者を励まし、痛みを分か
ち合いながら走る、ゴールにたどり着く事だけを思い。裏方の苦労も綴られ
ていて一気に読んだ。「温かみが残る」良本である。
時間内にゴールインしなければ、緊張とプレッシャーのなかで完走を決断
したタレント。あまりにも大きな荷を運ばなくてはならない。親や我が子へ
の情愛。他人への思いやり、社会貢献などが重なりあって確信になるのでは
ないだろうか。私自身も出来る事なら24時間マラソンを走りたい。
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