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齋藤 訓之さんのレビュー一覧

投稿者:齋藤 訓之

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「科学」と「文化」の二つの視点から,調理のメカニズムと背景を分かりやすく解説する

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 日本には料理学校はあるが,料理学部という学部を持った大学はない。人間が生きるために必要な食べ物を,よりよい状態で食べる方法が料理ならば,宇宙を説明することや国の治め方を比べるなどといった学問よりも重要なのではないか。なぜ学問にならないのか。
 それは,学問とするには高級過ぎるからだ。誰かが書いたレシピ通りに調理して,レシピを書いた人と同じ味を味わえるという保証がない。それぞれの素材の種類,状態,熱源,調理器具,気温,湿度,作る人間と食べる人間の体調などなど,調理にかかわるあらゆるものが味覚を作用する。
 人間は,その全部をコントロールするどころか,お互いがどうかかわりあっているかを知ることもできない。これを「複雑系」という。こういうものは,単純な基本原理ですべての事物を説明しようとする現在までの理化学が最も苦手とするものだ。
 理科的に見てもこのように手におえないものだが,そもそも理科に向くものではないとも言える。数字や式に置き換えられない,文化というやっかいなものが,さまざまな料理を生み出してきたからだ。
 「調理のサイエンス」というこの難しいタイトルを,著者は「できるだけ食文化を生かしながら,新しい科学的視点から,調理に対する疑問に答えようとつとめた」ことからつけた。
 「“とろろ”を生で食べるのはなぜ」に対する答えが代表例だ。従来,「ヤマノイモは活性の高いアミラーゼを含み,消化がよいから」という説明がされてきた。これに対して著者は,“新しい科学”として,ヤマノイモのアミラーゼ含量は決して高くないと指摘。そしてその本当の理由として,「日本人のねばり嗜好」によるという“食文化”を紹介する。
 「冷凍食品はなぜマイナス18℃なの?」に対する答えも,科学と文化の両方によるものだと分かる。−18℃とは,華氏0度のことなのだ。
(C) ブッククレビュー社 2000

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