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寺尾  豊さんのレビュー一覧

投稿者:寺尾  豊

4 件中 1 件~ 4 件を表示

日本で一番やさしい解説を目指したハウツー本。デジタルカメラの基本操作とパソコンとのリンクを解説

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 デジタルカメラが売れている。一部の量販店ではフィルムを使うコンパクトカメラと売れ行きが逆転したところさえある。現像代とフィルム代がかからないのが最大のメリットだが,そのためにはパソコンとの接続をマスターしなくてはならない。ところがこれが初心者には難しい。パソコン雑誌は当たり前のようにデジカメ特集を組むが,ワープロと表計算ソフトしか使ったことがなければ,なかなか記事を読んでも理解できないだろう。
 そこで本書の登場となる。1章2章でデジカメ撮影の基本を解説した後で,「転送&保管」「加工&編集」「印刷&通信」と3つの章にわたりパソコンでデジカメを扱う方法を伝授する。解説文の文字や図が大きく,余白も十分にとってあるので,非常に読みやすい。教科書を開いているようなイメージだ。画像ファイルをコピーするにはどのアイコンをクリックすればいいかまで,具体的かつ詳細に説明してある。初心者ならば間違いなく役に立つ1冊となろう。
(C) ブッククレビュー社 2000

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一眼レフカメラを使いこなすために必要な交換レンズに関する知識をわかりやすく豊富な作例で解説

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 写真がうまくなるためには,まずマネすることから始めなくてはならない。ところが手本が悪いと,実力は上がるどころかむしろダウンする。本書は巻頭で「プロが選んだこの1本」と題し,17人のカメラマンの作品を紹介している。いずれも傑作ぞろいで,見るだけで,いい写真が撮れそうな気分になってくる。しかも,レンズの特徴を生かしたショットを満載,どんな時にどんなレンズを使えばいいのかが感覚的につかめる。
 次のパート1から3までが基礎知識編。論理的にレンズの焦点距離による描写の違いを解説する。さらにパート4で再びプロの作品を紹介。風景,旅行,ポートレートなど被写体別にレンズの使いこなしを見せていく。巻末にはメーカー別の交換レンズ一覧表と用語集を収めてある。バイヤーズガイドとしてはもの足りないかもしれないが,初心者向けの交換レンズガイドとしては納得のいく1冊だ。本体146ページとやや薄いのに不満が残る。
(C) ブッククレビュー社 2000

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日本を代表する写真作家,細江英公の回顧展を機に発行された写真集。細江自身の解説を加え50年を振り返る

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 細江英公は日本を代表する写真作家である。1951年18歳の時に写真家を志して以来,膨大な数の作品を発表してきた。だが,市場として写真をとらえたとき,私たちが目にするのは報道と広告が圧倒的だ。芸術写真の存在を,だれもが忘れているように思える。たとえ写真が趣味であったとしても,細江英公と聞いて,どんな写真を撮るのかすぐには想像できない読者が多いのではないか。
 実は私も細江英公の名前を初めて知ったのは,大学生の時だった。写真を専門に勉強していたのにもかかわらずである。芸術ではなく,物理・化学としての写真を学んでいたのだが,ある教授が写真産業汎論という授業に細江氏を一日講師として招いたのだ。そこで初めて見たのが「ガウディ」だった。建築物の写真でありながら,何枚ものヌード写真を見せられたような衝撃に言葉がなかった。化学反応の結果でしかない一枚の写真が,生身の肉体のように見えた。それから三島由紀夫を撮影した「薔薇刑」を知り,さらに初期の「おとこと女」を見て,細江芸術への関心が深くなっていった。
 本書の特徴は200余点の作品を収録するだけでなく,解説,資料を豊富に載せていることだ。圧巻はスナップ写真をちりばめながら9ページわたってまとめた年譜。さらに雑誌に掲載したものまで網羅した文献目録は,研究家にとっても役立つだろう。もちろん美術館の学芸員による細江論も参考になる。しかし,できればまず写真だけを見て欲しい。解説を頼らなくても,細江芸術のすごさは伝わるはずだ。
 山形美術館の岡部信幸氏は細江論をこう結ぶ。「その眼差しによって写真という『できごと』をもたらし,われわれが見ることによって,細江の写真は「いま・ここで」新しい物語を語り始めるのである。
(C) ブッククレビュー社 2000

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日宣美とは何だったのか。解散から30年を経て記憶が薄れつつあるいま,改めて問われるその位置付け

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 若いグラフィックデザイナーはすでに,日宣美と聞いてもピンとこないかもしれない。正しくは日本宣伝美術会といい,1951年6月の創立から70年の解散に至るまで,日本のデザイン運動の中心的な存在だった。職能団体にとどまらず,作家団体として,グラフィックデザインの基礎を築いたのだ。しかし,解散後30年経ったいま,その存在は忘れられつつある。序文で日本を代表するグラフィックデザイナーの田中一光氏は語る。「この会を知る者は,今ではわずかしかいない。歳月は流れ,人々は歳をとり,デザインも時代と共に変わってゆく」。だからこそ日宣美とは何だったのかを,改めて検証しようというのが,本書の狙いである。
 日宣美がどれほど力のある組織だったのか。日経デザイン1994年8月号の昭和デザイン史「5万点を集めた夏の登竜門」に以下の記述がある。「50年代のデザイン学生にとっては突然現れたきらびやかな世界」(佐野寛)であり,「在学中に賞をもらうとデザイナーを採用したがっているところは目をつけ,チェックして」(亀倉雄策)しまい,「特選を獲ると給料が上がったり,特別手当てを出す会社もあっった」(早川良雄)強大な組織−−−−。ところが本書はあくまでも,淡々と,日宣美の歴史を振り返る。まず,美術評論家の瀬木慎一氏が前身となった「広告作家懇話会」について解説し,続いて50年代をデザインジャーナリストの臼田捷治氏が,さらに60年代をコピーライターの梶祐輔氏がまとめる。
 むしろ読みどころは「時代の証言」と題した約30ページにわたるデザイナーを中心とする証言集だ。グラフィックデザイナーの秋月繁氏は1955年に初出品し,初入選した当時を思い出す。「『あった!』と,口には出さずに腹の中で叫んだ。入選発表の私の名前を見つけたときは,本当に嬉しかった。しかし,Y君の名前が見あたらず,すっかり無口になったY君を慰めようと,なけなしの金をはたいて飲んだ酒は,苦かった」。デザイナーばかりでなく写真家の浅井愼平氏も当時を語る。「日宣美はまるでスポーツの日本選手権のように熱さを持っていた。ぼくはスタンドから目をこらし,こころを躍らせる観客のひとりにすぎなかったが,ついになにか堪えきれないものを感じ,自分でも参加しようと思い立った」。
 現在のグラフィックデザインの位置付けはどうだろうか。広告予算の多くはテレビCMに割かれ,ポスターが主役になることは少ない。売らんがためのデザインが増え,「宣伝」と「美術」という言葉の関係は希薄になった。熱いこころは流行らず,クールな人間が出世する。本書が紹介する日宣美の時代に,懐かしさすら感じられない読者が多くを占めるのではないだろうか。再び田中氏の序文に戻ろう。「せめて20世紀の最後の年だから,われわれが伝えなければいけないことは,日宣美という熱い時代があったという事実と,それにかかわった人々の証言だけである」。
(C) ブッククレビュー社 2000

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