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先月(2017年2月)

石田 晴久さんのレビュー一覧

投稿者:石田 晴久

2 件中 1 件~ 2 件を表示

紙の本インターネットの起源

2000/12/16 21:15

2人のジャーナリストがインターネットの生き証人たちに直接インタビュー。よくとりまとめた貴重な記録

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 1996年に出版された原著を読んだ評者は,いくつかの出版社に訳書を出すことを勧めてきたが,反応は鈍かった。それがやっと日の目を見たのはご同慶の至りだが,4年もかかったのは遅すぎる。その一つの理由は,訳書のタイトルは実はサブタイトルで,源題が『Where wizards stay up late』(鉄人が夜更かしをするところ,とでも訳すべきか)と分かりにくかったからかもしれない。本書でこれがどう訳されるかを見たかったが,それがないことは,訳者あとがきや訳者紹介がないこととあわせて残念である。しかし訳はこなれていて読みやすい。巻末には訳者による関連年表がつけらていて参考になる。
 さて,本書は,WWWやブラウザー(モザイクやネットスケープ)が爆発的に普及する直前の1994年に,BBN社で開かれたARPANET25周年記念パーティーまでのインターネット開発物語である。94年までの話だから,ビジネスへの応用や日本に関することは一切入っていないが,2人のジャーナリストが,数多くの関係者達,いわば,インターネットの生き証人たちに直接インタビューして,よくとりまとめた貴重な記録になっている。インターネットを使っている人には是非読んでもらいたいものである。
 本書の内容は,大部分が,今日のインターネットの前身であるARPANETに関するものであるが,ちょうどよい時期によい人が現れて予算がつき,ぴったりした技術者や管理者が出てきて,開発プロジェクトが見事に成功するという偶然性や,米国人の行動力,能力の優秀さには今更のように驚かされる。
 本書で強調していて,評者も注目したいのは,ARPANETが「核攻撃の脅威から国家の安全を守るために構築された」のではなく,研究資金は米軍のARPA(高度研究計画局)から出たものの,学術研究のために開発されたという事実である。ただ,ARPANETで採用されたパケットの概念は,ポール・バランが核攻撃を念頭に置いて分散型ネットワークの研究を進める過程で生まれたといういきさつはあり,誤解が生じたのであろう。
 このARPANETは,高価なコンピューターを共同利用し,新しい利用法を開発するために,ARPAのロバート・テイラーが100万ドルの予算をとったことから始まる。そこで,実際のネットワーク構成を設計したのが,ラリー・ロバーツであった。彼は,今日のルーターの原型といえるIMPを考え出し,競争入札の結果,フランク・ハートの率いるBBN社にその開発を発注した。ハッカーを集めたBBN社は苦労の結果,1969年にIMPの開発に成功するが,これをルーターに発展させることには,経営陣の判断ミスで,失敗するという後日談がある。細かいことだが,電子メールのアドレスに使われる@マークは,BBN社でメーラーを開発していたレイ・トムリンソンが1972年に考えついたという。
 ARPANETは単一のネットワークだったが,無線ネットワークなどが生まれるに及んで,異種ネットワークをつなぐ必要が出てきた。そこで生まれたのが,インターネットの概念である。その核となるプロトコル関係では,ヴィント・サーフとボブ・カーンがまずTCP(トランスミッション・コントロール・プロトコル)を開発し,あとで,ジョン・ポステルなどの提案で,IP(インターネット・プロトコル)が分離されたという。本書はこうしたエピソードにあふれている。
(C) ブッククレビュー社 2000

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入門計算機ソフトウェア

2000/09/13 18:15

ソフトウエアの原理原則を説くいまどき珍しい良書だが,メインフレーム時代の古さが問題

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 近年,コンピュータ関係の出版物というと,基本ソフトウエア(OS)やワープロなどの使い方を説くハウツー本が主で,基礎的なテーマについて解説してくれる本は極めて少ない。その中で,本書は,珍しく,データ構造とアルゴリズム(2章),OS(5章),ソフトウエア工学(6章)に基ずく開発事例(7章)などをやさしく解説した208ページとコンパクトな入門書になっている。この意味では,大学や高専などで使うべき教科書として歓迎すべき本書は貴重だが,その構成は意外に古めかしく,気になるところも少なくない。
 まず,1章の序論に続く2章は無難だが,3章のプログラミング言語は,FORTRAN,COBOL,Pascalなどが列挙してあって古めかしい。ここは,C,C++,Java,JavaScript,HTML/XMLなどをもっと詳しく説明して欲しいところである。言語の説明に使われている数学記法も難かしすぎる。
 それ以上に気になるのは,4章の言語処理系である。ここでは,言語として,「まほろば0」という日本語プログラミング言語を設計し,その処理系の構築法を詳しく述べている。日本語処理系を取り上げたのは,分かりやすくするという努力の表れだろうが,どうも分かりにくい。この処理系を部分的にテストする手段がないのも困る。この章では,やはり英語ベースのもっと簡単な処理系を相手にした方がよかったと思う。
 次の5章では,タスク管理やジョブ管理など,大型機のOSが主題である。しかし,ここはWindowsやUNIXなどを取り上げて欲しかったところである。総じて,本書は,原理原則をていねいに良心的に説明してくれる良書であるが,パソコンとサーバーの時代の新刊本にしては,古めかしい感じがするのは否めない。
(C) ブックレビュー社 2000

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