乙部 千穂さんのレビュー一覧
投稿者:乙部 千穂
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紙の本情報活用術 情報検索・情報処理の楽々実行 サーチャー,システムアドミニストレータへの入門路
2000/11/18 00:15
対象は文系学生。情報学習基礎知識習得からサーチャー,シスアドへの資格取得までを目指した情報検索入門書
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本書は,文系学生を対象にした情報検索入門書である。図書館司書養成の「情報検索演習」,および学校図書館司書教論科目「メディアの活用」,共通教育「情報処理入門」の授業用テキストとして編集されている。
情報教育には,大きく2つの障壁がある。1つ目は,受講者間のスキル格差。2つ目は,受講者が学習上のモチベーションをコンピューター操作習得のみにとどまっていることである。つまり,学習の目的をコンピューター操作習得までとしたところで,向上心の高まりには限界があると,本書の編者は指摘する。「ご指摘,ごもっとも」と声高らかに言いたい。私は過去10年の間に多種多様な「人々」にコンピューター関連講習をしてきたが,講習生の大半は2つ目の障壁を超えられないでいる。コンピューターを何の目的で,どのように利用しようとしているかを把握しないまま講習に臨むのだ。もったいない話しである。
そこでだ。モチベーションを向上させるには,学習の目的・照準を実際の資格やスキルに合わせることが肝心だ。特に,就職難を強いられている学生にとってはなおさらだ。ここでは,「情報検索演習」,「メディアの活用」および「情報処理入門」の授業の中で,「サーチャー」といわゆる“シスアド”,「システムアドミニストレータ」資格取得を目標としてかかげている。
また,一般的な情報学習基礎知識から就職戦線や就職後の新人研修に耐えうるようにカリキュラムが組まれている。内容としては,eメールの利用方法,インターネット上での情報検索の方法,情報英語などの種々雑多にして必要不可欠な基礎知識を挙げてわかりやすく説明している。
大学4年間を第1クールから第4クール(次に上級クール)に分け,1年が第1クールとして学習が展開されるように想定。各クールは,2ステップから構成され,それぞれに演習問題と課題が用意されている。巻末には,演習用FD(フロッピー・ディスク)も添付されているので,大いに活用されたい。
(C) ブッククレビュー社 2000
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