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先月(2017年6月)

さいとう ゆうこさんのレビュー一覧

投稿者:さいとう ゆうこ

2 件中 1 件~ 2 件を表示

クリスマスイブのきゃく

2003/09/30 22:58

深い味わいをたたえた作品

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

人の心の奥底には、常に他者との心のふれあいを求める気持がある。キリストの誕生を祝うクリスマスは、人々が愛とふれあいを求める気持をよみがえらせる時なのだ。

村人たちのそういう心的エネルギーの高まりが大気に満ちて、山のほらあなで冬眠していたクマを目ざめさせる。大自然ととけあって生きているクマの心には、そのエネルギーが、なにか異質で不可思議なものとして感じられ、好奇心にかられて村へおりて行く。

クリスマスの夜をつつむ、神秘的で冴え冴えとした雰囲気…、自然界の心と人間界の心との出会い…、存在と存在のふれあいがもたらす暖かさと安らかさ…。

淡々とした描写のなかに、深い味わいをたたえた作品だと思う。

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紙の本愛は死よりも…

2003/09/28 18:51

太田大八さんのこと(さいとうゆうこ)

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

2000年の秋、この物語の原稿を書きあげて、その雰囲気にぴったりの画風の絵本画家をさがすために図書館へ行きました。子供っぽくかわいらしい絵はいやだし、ぼわっとした雰囲気だけがあって情報量の少ない絵もいや、民話絵本にありがちな、省略や誇張の多い、ひなびた感じの絵もいや…、と思いながら絵本コーナーの物語絵本を片っ端から手にとって見ているうちに、これだ! という絵本に出会いました。

それは岩波書店の歴史絵本で、太田大八画『近世のこども歳時記』でした。

静かで強烈なエネルギーと、ふしぎな明るさ(陽光や電灯のような明るさではなく、内側の生命の輝きから来るような明るさ)に満ちた神秘的な色づかい。綿密な時代考証に基づき、文章に書かれていない細部の状況まで克明に、リアルに、情感をこめて描かれた、すばらしい想像力と表現力。——まさにわたしが求めていたものがここにあったという感じで、思わずその絵の世界にひきこまれ、あれこれ考えたり空想したりして、それぞれの場面に自分が実際に生きていたような気持ちになりました。

図書館のコンピューターで検索してみると、太田大八氏の作品は数え切れないほどあり、こういう歴史物や日本の民話だけでなく、現代の子供の世界を描いたもの、中国や西洋を舞台にしたものなどバラエティーに富んでいて、しかもそれぞれが同一画家の作品とは思えないほど全く異なる画風で描かれていることを知りました。なんてすごい人なんだ!と思い、緊張でコチコチになりながら、さっそく仕事依頼の手紙を書きました。

それから1年後、送られてきた原画を見て、わたしは1枚めくるごとに「すごーい!」「すごーい!」を連発していました。そこには、文章に含まれたどんな細かな情報も余すことなく描きこまれ、しかも、文章に全く書かれていない古代中国の建物内外のありさまや、登場人物の服装、髪型、山川の景観などが、1つ1つ正確に、情感たっぷりに描かれています。あの文章からこんなありありとしたイメージを思い浮かべ、こんな風に表現できるなんて!
——まさに著者冥利に尽きるという感じでした。

新世研の方針でつけられた「愛は死よりも」というタイトルだけは大いに不満ですが、絵本のデザイン、紙質、印刷は最高です。

この絵本の英語版「Journey from Beyond」と、スペイン語版「Un Viaje desde el Mas Alla」も新世研から出ています。英語版はわたしが書き、アルゼンチンのEduardo Camperoさんがそれをスペイン語に訳しました。
そちらもどうぞ合わせてお楽しみください。

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