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六花さんのレビュー一覧

投稿者:六花

1 件中 1 件~ 1 件を表示

紙の本火車

2006/03/13 23:53

読者が最後に得るもの

6人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

一人の刑事が人捜しを頼まれ、失踪した関根彰子という女性を捜す。
物語は、最初から最後まで、これがテーマである。
刑事が女性を追えば追うほど、足取りをたどればたどるほど、彼女の徹底した「消えぶり」が明らかになっていく。
全く痕跡もなく、友人と呼べる友人もいない。仕事場に提出していた職歴も嘘っぱち。
彼女は、「消える」準備をしていたのだろうか?彼女はここまでして、何から姿を消したのだろうか?
物語の核心ではなく、割と前半に明らかになるので書いてしまうが、
姿を消した関根彰子は、関根彰子の戸籍を持った全くの別人だった事が解る。
物語の主人公となるのは、この「偽彰子」であり、ここでまた様々な謎が発生する。
彼女はどこで、関根彰子に会ったのか。どのようにして、関根彰子となったのか。
そして、本物の彰子は?
実を言うと私は、読んでいる途中で、「偽彰子」が行なった入れ替わりトリックのようなものの一つが解ってしまった。
しかし、はっきり言って、この作品にとってそんなことは「どうでもいい」ことであろう。
なぜならこの本で最も重要なことは、「偽彰子」の人間像、そして彼女の人生の軌跡だからだ。
物語を通して、彼女の人物描写は、どうもはっきりせず、ぼけたような所がある。
それはひとえに、あくまで話を進めるのは「刑事の推論」であり、
登場人物もその多くが「少しだが彼女を知っている人物」だからだ。
「偽彰子」自身、波乱の人生を生きているので、「彼女はこうでこうでこういう人だ」と明確に説明できる人は、ほとんどいない。
彼女自身は出てこない、あくまで「彼女が生きた後」を追うところに、この物語の芯がある。
刑事が、そして読者が抱くであろう彼女への印象は、話を聞く毎に、微妙に少しずつ変わっていく。
彼女がやったことを知るにつれ。
彼女の過去を知るにつれ。
そのことは、物語の中で刑事が感じていることだが、同時に、私自身、強くそれを感じていた。
1ページ前、私は彼女について、どのように考えていただろう。
どんな人だと思っていた?
2ページ前、50ページ前では?
ふと我に返り、自問する瞬間。
私は、この物語は、この瞬間のために存在すると言っても過言ではないと思う。
何度も言うが、彼女の像がラストでくっきりはっきり明らかになる、ということはない。
彼女を追って追って追い続けた後に、刑事が、そして読者が感じること。
本を閉じた後に残るものは、実際に読んで感じてもらいたい。

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