菅 浩江さんのレビュー一覧
投稿者:菅 浩江
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紙の本五人姉妹
2002/01/24 16:34
著者コメント
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
bk1をご利用の皆様、拙作『永遠の森 博物館惑星』ではたくさんのご購入をいただき、ありがとうございました。
今回、早川書房から発売になる『五人姉妹』は、連作ではない短篇を九本集めたものです。『夜陰譚』が幻想系短編集だったのに対し、こちらは純然たるSF系短編集。
初短編集『雨の檻』(ハヤカワ文庫JA・現在入手困難)の時にも思ったことですが、こうしていろいろなタイプのSF作品を集めてみると、私はほんとうにSFが身に沿うているのだなあと感じます。書きたいことを素直に表現しようとすると、その手法はどうしてもSF的設定が一番だと思えてくるのです。
私は以前から「SFとは、日常で語るには恥ずかしい気持ちを、非日常的設定を用いて照れなく切り出せることができる文学」だと表明してきました。この『五人姉妹』で、その心構えを少し証明できたような気がしています。願わくば、みなさんにも気に入っていただけますように……。
もう一つ欲を言うならば。
SFファン以外のかたにも是非お読みいただきたいと思っています。
私の目標の一つに「コアなSFファンに馬鹿にされず、一般読者さんにも楽しんでいただけるSFを書く」というのがあるからです。
『五人姉妹』収録作品のうち、一般エンターティメント系アンソロジーに転載されたものが二篇(「五人姉妹」が日本文藝家協会編『短篇ベストコレクション』に掲載、もう一篇は春に祥伝社文庫から刊行予定の女性作家ばかりのアンソロジーに掲載予定)あり、たいへん喜んでいる状況もこの我欲の後押しをしてくれています。
この作品集がどれだけ目標に近づけているか、SFの内外、両方からのご意見を楽しみにしております。
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