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書肆心水さんのレビュー一覧

投稿者:書肆心水

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出版社コメント

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この10月から出版を始める新しい出版社、書肆心水(しょし・しんすい)です。ジャンルとしては思想・文学・社会などの人文図書を出版いたします。当面、ひと月一点の新刊刊行を目指します。かたい言い方になりますが、「人間と世界の根本条件を考え、社会運営の更新に寄与する作品の出版と販売」をめざして活動いたします。作品の新旧はあえて問わず、基本的な本、少な目の読者数であっても市場で手に入れられることが常に望まれているような本を、アクチュアルな編集で出版したいと考えています。出版予定は小社のウェブサイトにてなるべく早期にご紹介するようにしておりますので、どうぞご覧下さい。忌憚のないご意見などお待ちしております。

 小社の第一作はイスラーム論です。イラク、パレスチナの状況をはじめ、「グローバリゼーション」と呼ばれるものの負の側面、現在の世界の問題が中東情勢に集中的にあらわれていると思い、本書を旗揚げの企画に選びました。
 著者は、イスラーム論の押しも押されぬ第一人者・井筒俊彦氏門下の、イスラーム研究歴五十年にわたる黒田壽郎(くろだ・としお)氏です。井筒氏がイスラーム哲学論等において金字塔をうちたてたのに対し、後輩の黒田氏は哲学研究を経て、経済活動をはじめとするイスラームの社会運営全体を、その根本理念から日々の具体的な営みに至るまでを射程におさめています。現地でのフィールドワークやアラビア語原典の渉猟を経て、イスラーム文明の「構造」を、「タウヒード、シャリーア、ウンマ」という三極構造として誰にも分かるように描き出すという構想十年の企画が、ようやくこのたび本になりました。
 これまでも、また最近は特に、いろいろなイスラーム論の本が出版されていますが、それらの各論的なイスラーム宗教論や哲学論、地域限定的・時代限定的なイスラーム文化論とは違って、本書は〈文明全体の構造〉を描き出した点に特色にあります。井筒俊彦以後のイスラーム文明・経済論の画期作として、世界史の今を深く考える、教養としてのイスラーム理解の新スタンダードとして皆さまに手にとっていただきたいと思います。
 「タウヒード」とは、世界観と存在論つまり価値観の根本的な考え方で、「シャリーア」とは、法律・経済つまり社会運営のルール、そして「ウンマ」とは、共同体のありかた、共に生きるかたちの具体像です。
 ご記憶の方もいらっしゃると思いますが、少し前にNHKの『イスラム潮流』という魅力的な番組と出版がありました。「イスラムが復興している——イスラムの何が人々を惹きつけているのか」という視点によるもので、「マンハッタンにコーランが流れる」というキャッチフレーズも使われていました。本書はこの問いに、本格的な回答を与えます。今なお世界の四分の一、十数億の人々がイスラームという生き方を「選ぶ」のはいったい何故なのかということです。
 イスラームといえば原理主義テロリズムの思想というイメージがつくられてしまっていますが、それは短絡的な意図的・政治的誤解であって、むしろ逆に、現在の米欧中心の世界を本当の意味で「人びと」のものにするための社会運営の変更に、イスラームの考え方が大いにヒントになると、小社は考えています。例えば、イスラームにおける利子の戒めや権威主義の否定と個人の平等の考え方は、「あるべき論」としてよりは、存在論的な客観的「現実」として考えられていることなどが本書には説かれています。また、アラブの人々がなにゆえあれぼどの抵抗を示すのかの理由も分かるように書かれています。
 「四人妻」などを初め、イスラームの社会というものは「遅れた不自由な社会」とされることが多いと思いますが、それらをめぐる深い真実を、本書を通して皆様といっしょに考えることができればと思います。

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