たかゆきさんのレビュー一覧

小説の素晴らしさを感じた一冊

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

まだ途中ですが、たまらず書きます。
まず、最初の法師川八景、抑えた感じの描写。淡々と進む物語。急展開、先の見えないストーリー。ドキドキしながらページをめくり、納得のいく結末に心が落ち着き、幸せな気分に浸れます。本を読むことでこんな気持ちになれるとは…。高貴な心を持って生きる美しさ。
次の「末っ子」は一転してユーモラスな話。たくましくしたたかに堂々と生きる主人公が痛快です。私はこの話が一番好きです。
どの話も、単なる感動話ではなく、読者を楽しませる工夫があります。作者のすごさを改めて感じた一冊です。