ほし さんのレビュー一覧
投稿者:ほし
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紙の本ゼンダ城の虜
2002/01/23 00:15
やっぱり基本です。
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冒険小説は、ベタな設定の方が絶対に面白い! という私の信念を裏付けるような名作。
王様の隠し子の子孫が旅行中に、戴冠式間近の新王に出会う。互いに瓜二つで驚く二人。そんなとき、王位を狙う弟が、新王に強烈な薬を一服盛った。戴冠式だというのに王様は目が覚めない。「寝過ごしました」というわけにはもちろんいかず、かくして身代わりヒーローの誕生となる。戴冠式を終えて戻ってみれば、眠れる王様は弟に拉致され「ゼンダ城の虜」となっていた。
快男児は胸のすくような活躍をし、敵は手強く、お姫様は美しくたおやかといった冒険活劇の要素をほとんど満たすような話である。主人公が英国紳士なので、冒険心に富むと同時に思慮深さを合わせもち、非常に節度をわきまえている。いや、わきまえすぎているというべきか。
「いいから、このまま、王様になっちゃいなよ」と、本書を読めば、誰でもつぶやきたくなるに違いない。そんな話である。
紙の本星の砂漠 タルシャス・ナイト (あすかコミックスDX)
2002/01/29 23:29
セーラー服美少女好きは必見だ
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いや、私には別にそういう趣味はないのだけれど、なにしろ表紙が、憂いを秘めた表情のさらさらロングヘア(むろん茶髪やルーズソックスなどではない)のセーラー服の美少女なので、ついつい買ってしまった。ちなみに、金髪の美少年とか彼女の双子の弟とか眼鏡の似合う温厚そうなハンサムとかも出てくる、美形の含有率が極めて高い話だということもつけ加えておこう。
不思議な石を持っていた美少女が、人間ではない何者かに狙われ、双子の弟や眼鏡のお兄さんが助けようとする話なのだが、とにかく主人公の女の子がもうすっごく可愛いのだ。
思春期特有の少女の心の揺れに、ハラハラドキドキのストーリー展開、繊細で美しい絵柄。昔懐かしのSFドラマといった趣きのお話が好きな人は、品切れになる前にぜひ買っておこう。
紙の本月下秘抄 天の抄
2002/01/27 20:24
「十二国記」ファンは要チェック!!
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あらすじだけを読むと「よくあるんだよな、こういう話」と思うかもしれない。しかし、騙されてはいけない。この物語は『十二国記』に匹敵する傑作「月光界」シリーズなのだ。
「そんなの聞いたことないよ」と言う人がいても無理はない。何しろ初期シリーズは絶版。現在手に入るのは、新書館から出ている分だけなのだ。「じゃあ、話がわからないのでは……」なんて心配は御無用。天の抄・地の抄で全二巻完結(予定)で、シリーズの年代としてはこの話が(最新刊にも関わらず)一番古い時代のお話なのだ。
知る人ぞ知るという作家だが、ひと味違ったファンタジーを読みたい方は、知っておいて損はない。ファンタジー初心者(?)から上級者まで、もれなくおすすめの作品だ。
2001/11/11 23:55
一蓮托生なふたり
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海上プリズンから脱走した少年犯、コージとナギ。ふたりは神経錠という特殊な手錠で、繋がれていた。
この神経錠、互いの手首からコードが二本繋がっているというもので、切るに切れない。やむをえず行動をともにすることになった知能犯のコージと凶暴児のナギだが、性格があわず喧嘩ばかり。ところが、神経錠のせいで、互いの感覚を共有しあうことになり、相手をぶん殴ると自分も痛いという厄介な体質になってしまった。
もちろん、普通の少年犯にそんな特殊な手錠をつけるワケがない。ふたりが追われる理由も、脱走とは別の目的があって……。
とんでもない運命を背負わされたふたりが、次第に心を通わせていく過程が胸を熱くする。特にラスト!!
SF、アクション、コンビもの、逃走劇が好き! という方、ゆめゆめ読み逃さぬように。
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