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キノシタさんのレビュー一覧

投稿者:キノシタ

5 件中 1 件~ 5 件を表示

紙の本ヤサシイワタシ 1

2001/08/27 00:52

独特の雰囲気がきもちいい

4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 読んでいて、とても不思議な感じがした。独特の雰囲気がある。別にファンタジーとかじゃなくて、身近な、ありそうな話なんだ。家庭に問題があったり性格がちょっと難アリだったりするヤエちゃんと、挫折した経験のあるヒロタカくんが、大学の写真サークルで出会って、付き合うっていう話で、ふたりの関係とか、サークルの出来事とがが描かれるんだけど、とくにこれといった事件がおきるわけでもなくて。

 でも、今までこういうマンガってなかったんじゃない? と思わせるようなところがあるんだよね。これを説明することはとても難しい。だから消極的に言うんだけど、このマンガに比べると、ほかのマンガはなんていうか、演劇的な感じがする。決まり文句とか、マンガ独特の表現とか、そういうのをうまく使って、すらすらと話が展開する。もちろんそれはマンガというジャンルの技法の洗練ではあるのだから、いいことだ。でも、そこからこぼれ落ちるものもある。たとえば、男の子と女の子の本音がぶつかり合うような場面。もちろん実際には、すらすらセリフが出てくるわけではなくて、ドラマのようなかっこいいこと?を言えるわけでなくて。どういうふうに言ったりするかわからなかったり、言葉につっかえたり、つい言ってしまったけどやはり相手に悪かったと思って途中からトーンダウンしたり。そういうふうなものだと思う。そしてこのマンガはそういうところを、実にうまく描いている。そういったことを表現したマンガってあまりないと思うし、その意味で新しいとか独自性があるとか言えるかもしれない。
 
 でも、というか、だから、というか、このマンガは、ちょっと読みにくい。一回ではよくわからないかもしれないから、何回か読んでみてほしいと思う。そしたら、ああ、こういうことだったのか! とか、こういうのってわかるわかる! みたいな感じになるから。

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無表情なキャラの豊かな表情

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 地球を侵略しにきたカエルっぽい宇宙人たちがある家に居候することになって……、みたいな話なんだけど。まず、このカエル宇宙人のキャラが強烈ですね。これは近年出てきた、新しいタイプのキャラなんじゃないかと思う。昔からマンガは目の描写にやたらとこだわってきたけど、このカエル宇宙人は小学生でも書けるような簡単な目をしている。だから、全く無表情なんだけど、しかしそのような無表情のキャラが、笑ったり怒ったり泣いたり、豊かな感情を表現してしまう。「新しい」といったのはそこです。まあその新しさはおいといて、話自体はこういっちゃえば元も子もないけど、まあオタク向けストーリーの反復ではある。要するに美少女とメカと戦闘です。いやしかし、この無表情カエル宇宙人を導入したことにより、このありきたりの(伝統を踏まえた、といってもいいけど)ストーリーが、かなり斬新かつ切れ味の鋭いギャグになることに成功している! 宇宙人たちは本気で地球侵略を目論んでいるんだけど、なんせ二頭身無表情カエルだから、カワイイのなんのって。絵のクオリティも高いし、ほどよい色気もあり、また随所で大笑いできる。これはみなさんに安心しておすすめできます。そしてこの本をきっかけに、よりディープな世界に引きずり込むことも可能でしょう。どのように使うかはあなた(読者)次第、ってやつですかね。

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紙の本プラネテス 1

2001/11/01 21:10

「SFニュースタンダード」に文句なし!

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 この本の帯には、「SFニュースタンダード」と書かれているが、まったく文句なし! 今までのところ、パーフェクトピッチングで、けちのつけようがない。願わくは、この調子でこれからも進行して欲しい。さて、主人公は、自分の宇宙船を持つ夢を実現するため、デブリ(宇宙ゴミ)を回収する仕事をしてお金を稼いでいる、言わば「熱血」タイプ。この設定はやや古さを感じるけれど、すんなりと感情移入できる。しかし主人公はそんなに単純でもない。時々、「もう一人の自分」が出てきて葛藤、あるいは内的対話を繰り広げる。これはよく「天使」と「悪魔」が出てきてどっちのいうことを聞くか悩むというのと同じようなものではあるんだけど、宇宙空間という極限的な舞台設定もあり、何といっても深みがぜんぜん違う! さらに二巻では、「宇宙では男は一人なんだぜ」的な主人公に対して、「愛が大切、家族が大事」と主張する女の子が登場し、両者のぶつかり合いがまたまたエキサイティング! そしてそのような他者とのぶつかり合いが内面化され、先の内的対話に影響を与える。これはもう、ビルドゥングス・ロマンとしても全く正しいです。SF好き、また宇宙好きな人たちは当然読むべきだし、またそうじゃない人も人物ドラマだけ切り離しても十二分に読む価値あります。特に、進路に悩む中学生や高校生にぜひ読んでもらいたいと思う。

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ニュータイプ仏教ギャグ

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 「ぶっせん」とは「仏教専門学校」の略。お寺の経営が苦しくなったので苦しまぎれに学校をはじめることにしたんだけど、そのキャッチコピーがすごい。「50単位で君も悟りだ!」。大笑い。いやもう、罰当たりというかはちゃめちゃですね。こんなコピーにだまされて(?)入学した8人の男の子たちと、坊主(つまんだ)・僧(センサー)たちとのゆかいな学校生活。なぜ「つまんだ」「センサー」なのか?これもまた大笑いなので、詳しくはいいません。しかしこの坊主が理系出身で、仏教の教えをDNAとか持ち出してくるのも笑える。「色即是空、それは人間なんてしょせんはDNAで全て決定されているから空しいってことだ」とか(適当ですが)。とにかく登場人物の一人一人が「キャラ立ち」していて、全編大笑いの連発でした。ここ数年のギャグマンガの中では間違いなく5本の指に入るでしょう。とにかく買い! とりあえず一巻だけでも読んでみて。

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特殊な設定を生かしたシリアスなストーリー

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 表紙を見たらわかるように、ヒロインの頭には矢が刺さっているんです! どうするよ? これはたぶんギャグだろう、と思ったんだけど、読んでみたらぜんぜん見当違いで、かなりシリアスな話だったんだよね。実は矢は、「自分の行いがまわりを傷つけてしまうことを過剰に恐れる」ことの隠喩だったんです。いや、隠喩ではなくて、実際に刺さっているんだけど。頭の矢が、なんらかの拍子で、だれかを傷つけてしまう。そういうことが積み重なって、ヒロインはやたらと防衛的な態度をとっている。そのようなヒロインと主人公が仲良くなる、というのが基本的な話の筋なんだけど、ヒロインのひくつな態度が、なんか変なんだ。「カナブンよりもごめんなさい」という謎の謝罪の言葉が頻出するんだけど、カナブンって何さ?よくわからん。とにかくこのすこし変なヒロインと、主人公の、微妙な距離感で、つかず離れずといったところで話が進むんだけど、これはもちろん恋愛マンガのパターンではある。しかし、矢が刺さっているという特異な設定のため、本当に距離感が微妙なんですね。だって矢があるから隣り合って歩けないし。というわけで、現代の若い子の、過剰な防衛性と攻撃性を同時に視覚化しているのがこの矢だといえるでしょうか。この矢というアイテムだけで、いろんなネタができそう。この先どうなるのか、わりと楽しみです。

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