櫻真さんのレビュー一覧
投稿者:櫻真
紙の本あにいもうと
2017/01/31 01:06
感情、ゆたかに。
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悩みなんて無限大、想いが溢れてく――
ハルミチヒロさんの新作です。
この方の作品を、実はいくつか読んだことがあります。割と水面下で足掻いてる人々を描かれている印象でしたが、今回は結構表に出す登場人物が多かったですね。
表題作である「あにいもうと」は、特にその傾向が顕著だったように思います。
ここまで、醜い面も躊躇わずさらりと表現されてしまうのが、ハルミチヒロさんのすごいところですね。なかなか、あの婚約者さんのセリフは出ない。
ちなみに、私が一番気に入ったお話は「春になったら」でした。
「がんばれる奴はすげぇなあ」
実際に読んでほしいから詳細は省きますが、一番響いたのはこの言葉。
私も、よく学生時代に思ってました。
キラキラしてて、眩しい。
自分もがんばりたいのに、頑張れない。
そんなもどかしさを思い出しました。
モラトリアムのなかで生きるあの瑞々しい感情を懐かしめる、そんな作品です。
2016/12/03 11:18
あきない、加速する。
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まさかでるとは思ってませんでした。3rdシーズン。
割りと青春ものが好きなんですけど、あんまりシリーズ化したものは途中でだれる気がしてなかなか読んできませんでした。
でも、このシリーズは面白い。
2ndシーズンが面白かったので、今回も購入したのですが、読んで正解でした。
新たなキャラ、ハッキリとした彼らの魅力。
みんな、少しずつ成長してる。
彼らの悩みはよくあるもので。
でも、とてもまっすぐな心で彼らは乗り越えていく。
とても清々しい気持ちになりました。
4thシーズンも、出たら読みます。
2016/02/16 00:38
美しい、その一言につきる。
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まず、タイトルに惹かれました。
閉じ込められた感じだけど、それを自ら望んでいるかのような、そんな感じ。
読後も、すっきりでした。
爽やかとは言いがたいものの、心にのしっと染み込んでくる感じ。素敵です。
読むほどに味わいがかわる、そんな作品でした。
紙の本僕は君を殺せない
2016/02/16 00:32
面白い構成。
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一人称で、交互に別の人物から語られる物語。
その視線が、物語の核をとらえるとき。
読者は、その背に戦慄を走らせることだろう。
と、物語口調で始めてみましたが、個人の感想としては、タイトル通り構成が面白いですね。
最初は、全く話が見えなくて疑問が頭の中に増殖してました。ですが、そういうことかと納得すると、これまで違和感だらけだった物語が、しっくりと馴染みます。
逆に言うと核をついてしまえば、あとは予想通りの結末でした。
【この光と闇】みたいな作品が好きな人には、はまりそうですね。
紙の本年下の男の子
2015/05/17 23:12
ピュアなのか、打算的なのか。
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37歳、独身。
恋人も居ないけど、マンション買っちゃいました――
最初が、かなり衝撃的です。
持ち家に住むのか、賃貸に住むのか。結構大きな問題なんですね。
主人公の晶子は、タブーを犯し、結果的にはいい方に転ぶんですけど、なかなかこの揺れ動く心情は、女性にとって身近なものだと思います。年齢は、誰でも重ねるものですから。
ただ、児島くんがかっこよすぎてありえない!
23歳でこの包容力と決断力。
羨ましい限りです。
少女漫画がお好きな方にはお勧めです。
紙の本ぼくの噓
2015/03/26 20:38
少し、後悔。
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大好き、だけれど手を伸ばしてはいけないひとのカーディガンを抱き締めていたところを美少女にみられてしまった勇太。
そこから彼女の秘密を握らされ、振り回されていく…。
一瞬、読むのを戸惑いました。
でも、一度読んでしまえばあとは引き込まれるだけ。
美少女と勇太、二人の視点で綴られていく物語。
お互いに、報われない想いを抱え、時に助け合いながらお互いの時を過ごしていく。
不安定なのに、安定してる。
時折はさまれる、舞台のワンシーンを思わせる描写も素敵です。
ただ、この物語、実は続編でした。
これから読む方には是非、「わたしの恋人」を先に読むことをオススメします。
自分はこれから読みます。
紙の本ワン・モア
2015/03/06 21:47
珠玉のオムニバス。
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とある女医を軸とした、人間ドラマ。
冒頭一本めには度肝を抜かれました。でも、とても人間らしい。
不穏な空気が流れて、生と死が巧妙に描かれている。
読後は、一呼吸おいて生とはなんなのかを自然と考えてしまいました。
紙の本トリックスターズ
2016/05/24 20:13
ラノベらしい作品。
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ラノベの復刊とは知らず、手に取りました。
魔学部、という設定は面白いと思います。
確かに、ルールはあるみたいですが、普通のルール外のことも起こるので、そういうのがダメな方にはちょっと読むのが辛いやもしれません。
枠の提示が、少し甘い気もします。
私は、正直懲りすぎた名前に躊躇してしまいました。
好みが別れる作品かと思います。
もう一度言いますが、設定は面白いです。
ラノベが平気、もしくは好きなお方ならはまるかも?
紙の本ケーキ王子の名推理 1
2016/01/04 12:02
ケーキ王子とは。
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なんというか、流れ、表現ともにケータイ小説っぽい作品でした。
ケータイ小説、嫌いではないんですけど、普通の書籍でカッコを複数つける表現を見たくない身としては、ちょっと読みづらかったです。
でも、ケーキ王子というのは新鮮でしたし、ケーキのうんちくとかもからめられていて、面白かったです。
ケータイ小説大好きな人にはオススメです。
紙の本探偵はフェイクを見抜く
2018/09/04 00:03
かっこいいじゃないか、亜門さん。
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街に潜むフェイクを見抜く、ハードボイルドな探偵。極度に機械音痴な彼を助ける、仮想世界では優秀、現実世界ではポンコツな相棒。
いいですね。
最後に亜門さんがもっていっちゃうところがかっこいい。大切なものは、さらりと守る。その心意気や粋なもの。
相棒のコジローくんもいいですね。ちゃんと亜門さんを理解している感じが。そして、自分のしたことに対する責任感が。
がっつりハードボイルドはしんどい、けど、美しいイケメンには飽きた方にオススメです。
…ワイルドなイケメンとされつつも、あまり意識できないところがまた魅力です笑