ヨンデリーヌさんのレビュー一覧
投稿者:ヨンデリーヌ
紙の本その女アレックス
2015/01/25 11:04
大賞、間違いない!
4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
ミステリーのジャンルで、
「手法の、こんなの展開しかたがあったのか」
「モチーフの、こんな活かし方があったのか」
と、胸に迫るだけでなく、
驚きに満ちた読後を提供してくれた、忘れがたい一冊。
2016/10/04 23:16
50代女子にはたまりません!
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
刷り込まれてますからね、ベルばら。
そこがベースにあっての、リアル図版がいっぱいで、
その上、中野京子さんのキレッキレの解説です、いやー、心震えるわー
そしてなんと、森アーツセンターでアントワネット展とは!
その先触れとしての先行出版、こりゃもう、ベルばらエイジに仕掛けてきてるねー
2016/10/23 09:28
雲の向こうには、それでも青空!
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
病魔に蝕まれていく最期までを描き切った後半は、
漱石との友情にも絶妙な塩加減が効いてきて、ノボさんの青空を際立たせています。
漱石を、再読したくなる後半でありました。
2016/10/01 22:13
セロトニン的やまのぼり
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
アドレナリン的登山ではなく、
セロトニンが全開になるような「やまのぼり」(あくまでもひらがなで!)について、ゆるーく、しかし途轍もない説得力でもって迫ってくる… んー、迫る、というより「すり寄ってくる(笑)」ような、愛らしい愛らしい一冊です。
再開するぞー!やま!
という気持ちに、120%なりました。
2019/03/17 16:56
章子の記
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
白秋と「三人の妻」とあるが、ほぼ、二番目の妻である章子に比重が置かれている。
それも尤も。凄まじいとはこのこと!
それでも、白秋が白秋となったのは、この章子時代があったればこそだったのではないだろうか。
2016/10/23 09:24
青空!
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
表紙絵、内容とナイスマッチングです。
青空の如く、人々を、読者を魅了してやまない「ノボさん」の青春篇。
いや、彼の人生、最後の最後まで青春だとは思うけど。
上巻は「青春!」と叫びたくなるほどの、子規の魅力に溢れています。
紙の本最高殊勲夫人
2016/10/07 22:34
昭和臭が心地よい
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
なんてキュートな設定!
なんてチャーミングな登場人物!
なんて軽妙な会話!
中身云々じゃなくて、このキュートさ、チャーミングさ、軽妙さを、ただただ味わうべき作品。
2016/09/04 11:10
もはや、やるしかないとなれば…
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
せめても浮足立たないように、
意義を見失わないように、
これから4年をかけて繰り返し読み返し、拡散させるべき本です。
2016/07/02 15:08
ジャケ買い
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
ジャケ買いしたのだけれど、この表紙が内容の世界観をよく表現していた。ファンタジックでありながら人生の深淵に迫っていく感動本。
2015/07/01 20:52
人間なんてららーらーらららららー
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
どんな哲学書を読むより達観でき、どんな宗教書を読むよりストンと諦めの境地に行けます。
なんたって、キーワードが「ワカラナイ」と「アリエナイ」…
はい、火山はわからない。
そして、噴火しないなんてことはありえない、と。
ぶっちゃけこの二行を一般人に納得させる、「火山学者」の力量を味わう一冊です。
そして、ただ学術チックなだけでなく、「読み物」としても完成度が高いことは、“あとがき”でも存分に証明されます。
“あとがき”のラスト3行のブラックユーモアに乾杯!
紙の本悲しみのイレーヌ
2015/11/08 09:09
悲しすぎるだろ!
7人中、7人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
衝撃の「その女アレックス」読了から1年…
物語の時期設定は「その女…」よりも、、、前、だってか?!
だとすると、今一度「その女…」を読み返したくなること必定。
「その女…」事件が本作の後だったとすると、それだけで主人公・カミーユ警部の陰影が深くなるはずだもの。
驚愕の「三部構成」だった「その女…」(←この三部構成ってことに、ネタバレしちゃうほどの重大な意味あり)。
本作は、それを上回るとも劣らず、戦慄の「二部構成」です。
なんたって「あれっ、まだ第一部だったのか!」と気づくのが400ページ(!)過ぎですよ(笑)
カミーユはもちろん、その周りを衛星のごとく取り巻くルイ、アルマン、マレヴァル、ル・グエン等のキャラの立ち上がり方もすごい。
残虐すぎる描写の数々に心中ゲロゲロになりながらも読み進めてしまうのは、この愛すべきキャラたちが、「生きて」いるから、、、
あまりに「死にすぎの死」を突き付けられた読者への、ささやかなカンフル剤。
しかし、そこまで面白くったって、評価に星5つはつけられません。
だって、悲しすぎるだろ!
てか、悲しいとかの陳腐な表現を使うなってほどの第二部ラスト、
人格が崩壊するよ、これじゃ。
(あれ、ネタバレしたか?いやその前に、タイトル「悲しみのイレーヌ」って既にネタバレでしょ。原題「丁寧な仕事」でお願いしたかった)
人格崩壊するほどの○○。
だからこそ、「その女…」をもう一度読み返したくなる、という冒頭に立ち戻るわけなんだけど。
できすぎなほどの構成。
だからこそ、いったい「いつから」、犯人はカミーユに絡んだのか?
その点の不明感がキモチワルい。
紙の本彼女が家に帰るまで
2016/09/16 14:04
サスペンスというよりは、人間の物語として…
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
「家族サスペンス」「撲殺された黒人女性」「行方不明の白人女性」…とオビ広告は謳っているけど、前作の「ベント・ロード」同様に、何人もの何人もの登場人物各々の、痛みが渦巻く作品です。
判明はしたのかもしれないけれど、解決はしていない。
スッキリと何かが明るくなるという話ではありません。
けれど解決されないままの何かを、読者として引き受けて考え続けたい。
そんな一冊となりました。
紙の本ミルク殺人と憂鬱な夏
2016/09/14 10:26
クルフティンガー警部、LOVE
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
ジャーマンミステリって硬いイメージだったけど、
ぶきっちょで、チーズが大好きで、妻には頭が上がらなくて、音楽隊では大太鼓担当で、中年太りのクルフティンガー警部を味わい尽くすオイシイ一冊でした。
その部分の方がメインで、ミステリとしての筋はオマケみたいなもんですが。
カバーイラストと日本語タイトルが、内容と絶妙にマッチしていますので、この通りの雰囲気の作品と思って間違いないです。
紙の本獅子
2017/01/27 12:44
おにいちゃん!
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
真田信之、93歳にしてのお家騒動!
そのスカッとして、同時に哀しみただよう顛末もさることながら、
全編を流れる「人生の終末期」というテーマが滋味深し。
大いなる看取りに立ち会う至福です。
おにいちゃん、その「おにいちゃんなりの熱い血」に、万歳三唱!
紙の本だからこそ、自分にフェアでなければならない。 プロ登山家・竹内洋岳のルール
2016/09/14 13:22
禅
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
ヘタな仏教本を読むよりも、よほど禅ワールドです。
活字となった竹内の話も禅ならば、
小林の感性が写し取った一枚一枚の佇まいがすでにして禅。