ぷっぷさんのレビュー一覧
投稿者:ぷっぷ
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紙の本ナディア・ブーランジェ 名音楽家を育てた“マドモアゼル”
2015/10/16 15:24
第一級の資料価値
4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
コープランド、バーンスタイン、マルケヴィッチ、E.カーター、M・ルグラン等の教師、ストラヴィンスキーやリパッティはじめ、多くの音楽家たちの擁護者として、、多くの音楽家と共に語られていたナディア・ブーランジェ。「ナディア・ブーランジェとの対話」(音友版・絶版)以来の彼女についての書籍は、彼女の生い立ちの細かさ、天才の妹リリーとの関係、その他多くの音楽家たちとのエピソードが、多くの手紙のコピーや写真、楽譜と共に紹介されている。この画像だけでもお宝だが、特にストラヴィンスキーやプーランクのナディアに捧げた作品の手書き楽譜は興奮だ。
表紙のイメージから軽い伝記と思われたら全く違う。ナディアの良悪両面をも捉えた内容は、通常の伝記以上の細やかさだ。1989年に書かれ、著者は故人。
2015/12/10 10:22
詳細かつ発見の多い伝記を超えた伝記
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
誕生からその死まで、詳細なエピソードや情報にまず驚く。
性癖含むプライヴェート、師匠シェーンベルクとの関係、他者との関わりでどう思考が変化していったか、など、まるで、ケージ自身になって、思考の変遷を追体験している錯覚に陥るほどだ。
多くの自伝の事実並列とは次元の異なる本書は、ケージの好き嫌いを問わず20世紀芸術史としても読める。
価格は少々張るが、この内容でこの価格であれば廉価といえよう。大推薦。
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