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里中ワールドの集大成

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中学生の時に読いみ始めた「大河ロマン」の待望の完結編。
最初の刊から比べると「絵力」も綿密でダイナミックになっています。
里中満智子の魅力というのは何といっても人物のきめ細やかな「心理描写」ですが、最終話でもその力は余すことなく発揮されています。
さまざまな人物たちがそれぞれの立場で一筋縄でいかない「複雑」な心理を抱えながら物語を進んでいきます。
賛否両論があろうことと思いますが、私は主人公「讃良」の最期はこれでよかった思います。
年齢を重ねて死と直面する年齢になっても、常に未来を向き何かに向けて目標を設定をして進んでいく。
その思いの中で本人にとっては「突然」の死を迎える。
この最終刊を読み終え、常に書店を足を向け新たな「天上の虹」の最新刊を探す楽しみがなくなってしまいました。
讃良の孫文武天皇の葛藤やこの先起こる阿閉、氷高の運命、讃良死後もまだ物語は続いていくわけですが、「天上の虹」が完結しても「スピンオフ」などの続刊を期待してます。