東光三吉さんのレビュー一覧
投稿者:東光三吉
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2016/03/28 14:27
公式の歴史をひるがえす戦前の真実
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戦前日本共産党とコミンテルンとの関係、党と大衆運動の内容や国家権力の弾圧の実態などが詳細に理解することができる。
公式の歴史(日本共産党の「歴史」)は、「弾圧があったから運動がつぶれた」というような、理由が隠されたものとなっている。本書では、実際になぜ運動が功を奏さなかったのか、いかに運動の側が未熟であったのか、その原因がわかる。
高橋貞樹は戦後転向者と『規定」れてきたがそうではないこと、戦前の運動の側の硬直した戦略についても気づかせてくれている。
高橋貞樹は、部落解放運動の先駆者である。戦後においても、日本の階級闘争が
部落、アイヌ、沖縄の戦略抜きにはありえないが、本書は、その今日的な課題として意義のある参考書となっている。
紙の本「幻の東京オリンピック」の夢にかけた男 日本近代スポーツの父・岸清一物語
2016/10/12 14:19
ボート競技の歴史に関する貴重な本
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著者、古城庸夫は、江戸川学園取手高校のボート部監督時代、何度もインターハイで優勝した「伝説の監督」であるそうだ。
ボート競技、漕艇の本は、ふつうの本屋にはまず置いていない。
というか、そもそもボートの本が少ない。
図書館にもほとんど置いてない。
本書はボートの歴史の本であり、それだけでも貴重である。
読んでみると、ボート競技は日本ではじめて行われたスポーツであることが資料で裏付けられている。東京・代々木にある、日本スポーツの本拠地「岸記念体育会館」の「岸」とは、ボート選手だった岸清一を「記念」していることをはじめて知った。
これから日本のスポーツの歴史を調べるときは、この本を読まねばならないだろう。
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