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こなみひでおさんのレビュー一覧

投稿者:こなみひでお

2 件中 1 件~ 2 件を表示

ヨーロッパ近世から現代が見える好著

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

イングランドの英雄で毀誉褒貶の材料に事欠かない傑物ヘンリ8世について、その家系・生い立ち、内政と外交における権謀術数、戦争と侵略の英雄、妻殺しと不貞の数々、後世に伝わる名曲も残した芸術家ぶりなど、複雑な人間性と事績が9人の専門家によって多角的に解明されています。

同時に、ルネサンスから宗教改革の中で流動するヨーロッパの姿、ヨーロッパの覇権を獲得するために国々が戦争と外交の駆け引きに明け暮れた時代が浮き彫りになり、それが現代に残した影響の大きさがよくわかります。国民国家に先立って近代国家の形成に向かうイングランドの権力構造や政治形態がこれだけ具体的に書かれた読み物もめずらしい。

特筆すべきは、昨今のスコットランドの独立運動や北アイルランド紛争、EU離脱といった現代のイギリスの複雑な動きがこの本を通して見えてくること。コンパクトで読みやすく、かつ座右に置いてニュースを理解するときに紐解ける名著です。

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類書のないユニークかつ普遍的な内容をもつ画期的な本が登場した

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これはいい本です。絶賛します。

あちこちを興味に任せて拾い読みしていて,とても勉強になります。詳しくはリンク先の目次に譲りますが,たとえば貧困や格差という現在の主要な経済問題と医療のあり方はどう関係するのか(医療経済学),健康の問題においては平等や公正はどうあるべきか,どうあることが可能なのか,そもそも平等とか公正って何なのか(医療倫理),オバマケアとはどういう政策であったのか,トランプ大統領はそれをどうしようとしてきて,どう変えてきたのかなどなど,一つ一つの章の中の論点が鋭い。

堅そうな印象の本ですが,学生でないわれわれは,自分の立場や興味関心に沿って読めるし,理解もできる。医療関係者,議員,行政担当者,政策立案者,医療に限らず社会問題に関心をもつ人,その誰でもみな読んで欲しい。あるいは一見縁遠いとみえるIT技術者もここからヒントを得られるかも。

たとえば例の自己責任論というのがありますよね。病気になるのは本人の自己管理ができていないからだと言って非難する論者がいます。われわれだって,日常会話でそんなことをいう人に出会うこともありますし,それに対してどこかおかしいので反論したくなることがあります。じゃあ,どう反論できるか?

この本では,その問題についてもきちんとした議論が研究者によってなされていることが紹介されています。紹介は論点ごとに整理されていてとてもわかりやすいし,倫理学という普遍的なベースに乗っているので,そのまま他の自己責任論(貧しいのは,低学歴はといろいろ)の議論を考える強力なロジックを提供してくれるんですね。

医学系出版社から出されたすごくお堅い本というイメージですが,価格も手頃ですし,ものの考え方に関する広い視野を与えてくれて,気になる社会問題があったら手にとってみる教科書です。

もういちど,これはあらゆる分野の人が読むべき本です。

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