zhinさんのレビュー一覧
投稿者:zhin
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2017/03/07 03:08
軽い小説
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非常に面白かった。
本の内容は装幀家の2人が装幀を完成させていくというもの。
彼らの装幀家としての考え方が全く違うためによく反発しあう。それに編集者や1章ごとにでてくる小説家が関わり、1冊の本の装幀が完成されていく過程が書かれている。
この本は小説としておすすめである。軽い話が好き、短編が好き、すっきりした話が好きという人には特におすすめする。この本は1章ごとに話が完結しており、連続した短編となっているためにとても読みやすいからだ。会話によって物語が進んでいくのも読みやすさに繋がっている。章を跨いでストーリーは続いており、伏線も有るため、読みごたえも悪くない。また、最後には伏線が回収されるため、読後感は気持ちのいいものになっている。
逆に、どろどろした人間ドラマが好きな人、後味の悪い話が好きな人にはおすすめできない。それらの要素はこの本にはないからだ。
また、装幀家について知りたいという人にもおすすめはしない。主に2人の装幀家としての考え方の違いについて書かれており、仕事内容については軽くしか書かれていないからだ。また、登場人物の1人が超人なので、あくまでフィクションとして読んだほうがいいように感じられる。
本が好きなら読んでみたい1冊である。この本を読んだ後に自分の持っている本の表紙を見てみると新しい発見があるかもしれない。
最後に、感想とは違うが言いたいことがある。
私はこの本を表紙買いした。
この本の装幀をデザインした方にお礼を述べたい。
この本と出会えたのは貴方のおかげです。
ありがとう。
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