いけみさんのレビュー一覧
投稿者:いけみ
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紙の本一人っ子同盟
2017/12/10 12:19
自分と重ねてしまった
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全体的に登場人物たちの置かれた環境は重たいものだったが、その中だからこそ、主人公のノブとハム子の関係性は素敵に見えた。
一人っ子同盟として、余計な干渉はしないものの、最低限の所でお互いに支えあう関係。
これが中学や高校が舞台であれば、もっと恋愛色が強くなっていたと思う。
けれどふたりはまだ小学生。男子・女子という呼び名がぴったりの時期。
だからこそ、余計なことは考えず、この二人を純粋に同盟を組んだ仲間として見ることができた。
小学生時代がすごく楽しかったかと言えば、そうでもなかったと思う。もう一度戻りたいとも思わない。ただ、ノブやハム子たちと触れあいながら、何となくあの頃の空気を懐かしく思えた作品だった。
紙の本豆の上で眠る
2017/08/27 19:29
心理描写のとてつもないリアリティーに驚き
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■購入動機
姉妹ものというのにも惹かれた
■感想
病院の待ち時間が4時間あり、その間の暇潰しで読み始めたところ、まったく集中力が切れることなく3/4ほど読破してしまうほど引き込まれた。
読む前は誘拐という非現実的な出来事がメインなのかなと思ったが、どちらかというと日常の生活風景を中心に話が展開されている。
その日常の描写がすばらしく、家族が誘拐されたら本当にこんな生活になるんだろうとありありと想像できるくらいだった。
何か1つでも表現の手を抜けば、あっというまに嘘臭い話になりそうなところだが、とてつもなく緻密な描写とリアルな言葉、感情の動きで構成されているため、ノンフィクションのような臨場感が終始漂っていた。
最後の一文にも考えさせられる。
これは読んでおいて損はないと思う。
紙の本短編少年
2017/08/27 19:39
学生に戻りたくなる
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■購入動機
夏なので青春時代を思い出せるような本が読みたくなった
■感想
異なる作者の話が入った短編小説なので、ちょっとした空き時間に読みやすい。
壇密さんのあおりの通り、読んでいると、ああ、こういう少年いるだろうなーと思える話。
主人公たちと同じ年齢だったころの自分と重ねながら読んでいた。
まったく同じ経験をしたというわけではないが、何となくその頃の自分の感情、周囲との関係性、置かれた環境を思い起こしながら懐かしむことができた。
冬よりも夏の方が昔を思って情緒的になってしまうので、この時期にこの本を読めて良かった。
紙の本短編少女
2017/08/27 20:03
学生時代を思い出す
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■購入動機
短編少年を読み終わったので、次に読みたかった
■感想
短編少女だから、短編少年に比べて恋愛要素が多いのかと思ったが、そこまで強烈ではなく、ほんのりとした恋模様が織り込まれている程度だったので、少年同様、昔の自分を重ね合わせながら読むことができた。
中でも中田永一さんの「宗像くんと万年筆事件」が面白く、ちょっとしたミステリーを読んでいるようだった。
共学高に通う高校生が主人公の話がいくつかあったが、自分が女子校だったため、どことなく出てくる学生生活が空想の世界のもののような、違う次元の世界を見ているような気持ちで読んでいた。
女子校も楽しかったが、共学もいいなーと今更感じてしまったり 笑
もちろん女子校の高校生を主人公にした話もあった。
中島京子さんの「モーガン」。
この話が一番自分の学生生活に近いんじゃないだろうか。
あんなドラマチックなものではないが、話の中の情景が一番理解できた。
紙の本きつねのはなし
2017/08/27 19:28
ほどよい怖さと京都への憧れ
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■購入動機
夏なので京都が舞台の本が読みたくなったから
■感想
ものすごく怖いというわけでもなく、何となく自分の目に見えない世界で生きているものたちが、世の中にはうごめいているのどはないかと思わせる不気味さがあった。京都の雰囲気を知っていると小説の世界にうまく引き込まれておもしろいと思う。
表題の、「きつねのはなし」と「魔」が好き。
きつねのはなしのナツメさん、魔の夏尾、魅力的な女性が登場するからかもしれない。
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