Wtkさんのレビュー一覧
投稿者:Wtk
2 件中 1 件~ 2 件を表示 |
紙の本大型商談を成約に導く「SPIN」営業術 世界のリーディング・カンパニーが採用してきたセールス・テクニック
2020/05/05 09:41
大型商談を成功させるための原理原則
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
とあるソウトウェアベンダーで営業をしており、上司に薦められて読んでみましたが、結論として非常に勉強になりました。
この本では、SPIN(4種類の質問)がどのように大型商談の成功に寄与するか、そしてどのようにそのスキルを習得していくかが解かれており、その内容は9年間、数千万〜億の商談を扱ってきた私としても成る程と思う気づきを得られるものでした。
顧客の現状を確認するSituation Questions、顧客の潜在的な問題点を探るProblem Questions、その問題点が与える影響や結果を示唆するImplication Questions、解決策の価値や効用を顧客に語らせるためのNeed-payoff Questions。
高い買い物、特に企業の購買においては、そのコストを正当化するだけの問題点が必要。そのために、潜在的なニーズを顕在化し積み上げていくか、それを顧客がいかに社内を説得していくかが重要です。
ゆえに潜在的なニーズを顕在化させる、顕在化したニーズを解決することの価値や効用を顧客に気づかせ、しかもそれを顧客に語らせるための質問を重ねていくことが、大型商談を成約に導くのだと、本書は説いています。
Implication Questionsによって潜在的な問題点が顕在化され、アクションを起こすに足るほど問題が重要であると認識する。Need-payoff Questionによって、解決策を採用することは価値があると認識する。そして、顧客側の問題を自社がどう解決するのかという「利益」を提案する。このプロセスによって、トップセールスが結果を出しているようです。
これらは当たり前のことかもしれませんが、正直、大型商談を成立させるためのこういった原理原則とプロセスは、私の中で言語化・体系化されていませんでした。
私の扱うソフトウェアは企業向け基幹システムの根幹になるもので、高額の極みです。本書に書かれている内容を実践することで、継続的に成果を出していくことができるのではないか、そのように思わせてくれる内容でした。
電子書籍小倉昌男 経営学
2020/05/06 11:26
ヤマトを日本を代表する企業へ育てた小倉昌男さんの頭の中が垣間見えた
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
ヤマトが商標登録している「宅急便」は、著者である小倉昌男さんが始めた個人宅配のサービス。これは、今のヤマトを作った礎であるとともに、ヤマト最大のイノベーションだったと思います。
この本を読んで印象的だったのは3点です。
まず、小倉さんが宅急便ビジネスは儲かると確信するに至った過程において、他の類似するものからイメージを掻き立て、数字を使って論理的に儲かる仕組みを考えていく様は、非常にエキサイティングでした。「サービスが先、利益は後」はボランティア精神なのではなく、宅急便のビジネスの性質上、お客様に満足してもらえるサービスを作っていけば、必ず儲かる分岐点が来るとの思想が根底にあると感じました。
また、宅急便を始めるにあたって、リスクを先延ばしにするサラリーマン役員から全員反対を受けたとのことですが、労働組合が後押しをしてくれた点は印象的でした。労働組合との関係については、小倉さんも何度か強調されていましたが、経営の数値も理解しつつ現場のシクシクとした痛みを肌で感じている労働組合を、小倉さんは上手く活用していたのだと思います。
最後に「全員経営」の本質は、決められたゴールを社員全員が納得し、自ら考え責任をもって進んでいく集合体なのであると理解できました。私も昨年まで日系のある程度の規模の会社に所属していましたが、やはり目指すところは同じだったのだと感じます。が、納得感を持たせるという大前提、これが非常に難しいですよね。このコミュニケーションこそが、経営や管理職に求められるのだと思います。
長くなりましたが、私は実際ヤマトの内部がどうなの?については知る由もありませんが、宅急便に頼り切りの経営であることは外から見ても思うところです。大きな会社で優秀な社員も揃っているでしょうから、恐らく、アイディアは沢山あると思います。リスクを取る文化取れる文化、全員経営の精神さえあれば、また新たなイノベーションが起き、世界有数の企業になっていくはずです。陰ながら応援しています。
2 件中 1 件~ 2 件を表示 |