真 朝文子さんのレビュー一覧
投稿者:真 朝文子
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紙の本竹中半兵衛
2003/02/18 06:34
小説的歴史の波に身をまかす
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歴史小説の妙味が「登場人物と登場人物のつながり」にあるとすれば、歴史小説を読む者は「わらしべ長者」のごとく、同作家の次の小説へと手を伸ばすことになるであろう。
この小説で描かれる竹中半兵衛が魅力的に描かれれば描かれるほど、彼とかかわる別の人物も読みたくなってしまうのだ。この小説を読んで次は同作家の「新史黒田官兵衛」を読みたくなってしまった。あるいは、古田織部、福島正則を主人公にしたこの作者の著書へと手をのばすかもしれない。次々に手を伸ばしたくなる著作ほど、一冊の本ですべてが終わらない奥行きを感じさせる作品であるということであり、歴史小説が時間と空間の物語である以上、それを感じさせる小説はなによりも面白いのである。
追記、できれば同作家に、豊臣秀吉について描いてもらい高橋和島戦国ワールドをよりグローバルに広げてもらいたいものだ。
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