サザ波さんのレビュー一覧
投稿者:サザ波
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紙の本バカドリル
2000/09/07 19:21
『バカ』らしさとは
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『バカドリル』
なんとも言えないネーミングだ。
バカのためのドリルなのか、バカになるためのドリルなのか。
どちらも違うような気がする。
このドリル自体がバカなのだ。
綺麗な青空に満開のマーガレット。
初めて手にとると余りにも爽やかな表紙にちょっと驚いてしまうだろう。
しかし、一度ページを捲るとそこはめくるめくバカの世界。
体重計の乗り方、面接の受け方、フナに学ぶなど、全てのコンテンツが図解入りでとても(嫌になる程)詳しく解説されている。
もちろんただそれを説明しているのではない。体重計の乗り方にしても面接の受け方にしても何かしらおかしいのだ。『可笑しい』のではなくて『おかしい』のだ。
しかも、難易度(?)によってレベル分けされている。
ものすごい手の込みようだ。
読んでいくうちに作者達がすごい才能の持ち主だと言う事を痛感させられる。
ウケを狙うわざとらしさがみじんもない。いや、あるのだがそれを感じさせない。彼らはそれをあくまでも当たり前の事として書いているのだ。
あれだけの量の絵や文を書くという事は並み大抵の事ではない。
しかもそれが他人を笑わせるためのものだとしたら尚の事だろう。
全くバカと天才は紙一重ってやつである。
こっちの場合『バカ』の方なんだけど。
この笑いはうすた京介の『すごいよ!!マサルさん』やおおひなたごうの『おやつ』なんかに通じてると思う。
要するに、何だかよくわからないけど面白い。ってやつなのだ。
そのために、読む人も選ぶ。
「全然面白くない」って言う人も絶対いるはずだ。
それもそれで仕方のない事だが。
ともかく、本誌からは物凄いバカエナジーが溢れ出ている。
ただ読んでいるだけなのに何故かとても疲れる。たぶん、急速に(色んな意味で)頭が悪くなってると思う。
だからこそ、その読了感と言ったらない。
でも、あとには何も残らないのだ。
バカ、だから。
少々マニアックすぎて元ネタがわからないという点もあるので星4つで。
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