アイサイズさんのレビュー一覧
投稿者:アイサイズ
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2004/08/30 01:37
不思議
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タイトルは,恋する教授アンジェリコの恋になっていますが,内容は,彼の心情よりも恋と自由に生きるヒロインの心情が描かれた小説です.
自由という単語がどのような状況をさすのかは,その人次第ですが,ヒロインはそれを生活場所の移動で,捜します.
故郷から出ることで自由に,だけどその場所では恋人と住んでいることもあり,さらに移動を,という形で教授に出会います….
やはり,こう考えると主題はヒロインの人生であり自由を求めるところにあると思うのですが,どうでしょう.
物語は,最後少し駆け足になって余韻のある終わり方にはなっておらず,そこだけが少しマイナスですが,全体を通しては味わい深い作品です.
紙の本恋する熱帯魚
2003/10/20 06:20
単純だけど
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片田舎からニューヨークへ,自分の意思ではなくて,彼氏の意思で出てきてしまったトレイシーが自立する物語です(内容をかいつまんで書くと,単純にそれだけです).
ただ,この小説は冷静に自分が見られるようになって自分には合わない彼氏だったな,別れてよかった,風な(ある意味小説として多くありそうな)まとめ方をしません.
仕方なしに生活を続けてゆく流れの中での結果でそうなった,でも,あとから思い返すと「悟った」のかな…という非常に現実的な(小説だからな…という流れではない)心の動きやストーリー性が,この小説の魅力だと思います.
紙の本L.A.ウーマン
2003/10/10 01:46
男から見たら…!
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この小説はもちろん,女の子が主人公,当然視点も女の子からのものですけれど,男性にも十分楽しめるものです.その理由は….
片田舎から出てきたサラという女の子が主人公,当初はピュアなそのサラが,マゾネス・マチルダ(名前どおり!)の指導のもと,自分を表現する方法を吸収してゆく(それは街の夜に遊ぶ,というマチルダのような女性が持っている表現方法のひとつでしょう)というのが大筋です.
最終的には,その自由を捨てることがイヤ!と,今までの自分から一歩踏み出すのですが,その姿がなんとも爽快です.
当然ピュアな女の子やハニカミ屋の女の子にとっても面白いとは思いますが,逆にサラの姿がかわいらしく思えるので,自己表現が苦手,若しくは自分を出して馬鹿にされたら…,とつい思ってしまう男の子に,逆に効く小説です.ぜひそんな方も読んでみてください.
紙の本もう、「ひとり」は怖くない 心地いい“孤独時間”の楽しみ方
2001/11/26 02:21
買いにくいけども
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私は就職先を探すときの大きな軸に、自分が「社交的になってしまう場所」というものがありました。社交的である人間は人間のレベルが上、という良くわからない考えを持っていたのです。しかし、そうはいっても自分の性格をなかなか変えることはできません。自分を変えることは、その必要性を本能で感じた時にしかできないもの、しかも、それって変えないほうがいいのでは…と、この本を読んで思います。
これはネガティブな意味ではなく、自分の創造性(それほど人並み以上と確信はないけど)を大切にするためには、多分に「ソリチュード」が必要なのだと、今までは漠として感じていた思いが、確信に変わりました。
少し自分が何をしたい人間なのかが見えてきたように思います。
紙の本ウォールフラワー
2001/05/16 03:41
青春ですか
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この小説って、「ライ麦畑でつかまえて」の現代版だなあ、っておもいました。
あの小説はしょうじきなことろ、私にとってはあまり面白くないものでした。感情移入するにはちょっと時代背景とかが異なりすぎています。
その意味でこの小説は語り口も非常に読みやすく(意図的に難しい言葉はカタカナ表記だし)、さらに手紙形式になっているので歯切れがよいです。
個人的には「俺ももっと青春しとけばよかったなー」という思いがよぎりつつも、かなり熱中できるものでした。
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