ikobaさんのレビュー一覧
投稿者:ikoba
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紙の本「死児」という絵 随想集
2001/03/14 17:34
詩人の最初の散文集はゆったり読みたい
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吉岡実の最初の散文集(のちに筑摩叢書から増補版が出た)。日常の生活は一般人とほとんど変わらないのに、特異な詩世界を構築した吉岡実。その詩と散文の「落差」を味わうのも一興だ。なかで「突堤にて」が散文で書かれた詩になっており、逆に本書では異色の一篇となった。増補版よりも収録作品こそ少ないが、活字の組み方はゆったりしており、両方で読みたい。
紙の本吉岡実詩集
2001/03/14 17:12
吉岡実の前期の詩業を凝縮
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吉岡実(1919〜1990)の、詩集『サフラン摘み』の前までの詩(のちに詩集『神秘的な時代の詩』としてまとめられた)をコンパクトにまとめた好著。『吉岡実全詩集』が出るまでは、歌集『魚藍』はほとんどここでしか読めなかった。「土葱を抱へもどれる母親に/まつはる子らや夕枇杷の花」など、戦後の吉岡の詩からは想像しにくい短歌も散見する。クレジットはないが、作品の選出は吉岡自身と思われる。吉岡実詩の入門書として最適の選集。
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