うどんこプップのすけさんのレビュー一覧
投稿者:うどんこプップのすけ
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紙の本ぼよよんのみ
2001/06/07 10:24
こういう本こそ児童図書館にぜひ一冊。早く復活させて!
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この本ねえ、いま入手不可らしいんですわ。むっちゃ残念。すごい面白い本やのに。どう面白いって、手元にないから詳しく言えんのです。久しぶりに読みたくなって買おうと思たら入手不可やったんです。
昔、甥っ子がちっちゃかったとき、ときどき絵本を買うてあげてたんですわ。それで本屋さんで絵本の立ち読みをしてて、この本に出会って、これはすごい、と思たんです。
確か、ちっちゃい子とお姉さんが部屋で「ぼよよんのみ」なるものをめぐって、のほほんと会話をしてる、ってそれだけの話やったと思うんです。それだけやのに、全編にあふれるこの幸福感はなんだ! と、ある種の衝撃を受けたです。家族としょおもない会話をするってこんなに楽しいことなんや、と思たです。
で、そんな幸福感を背景にして、二人の話の中身はどんどん妙な方向へエスカレートしていくんですわ。その、まだいくか、まだいくか、というスリルは、あたかも往年の漫才の名人芸を聞いているような感じやったと思います。
もちろんこの本は甥っ子に買うてあげて、大いに受けたんですけど、それだけやなしに、後で聞いた話では、隣の家の女の子が遊びにきて、この本を読んだらゲラゲラ笑おて、笑おて笑おて、感動したその子のお母さんが、PTAの会報かなんかに熱烈な書評を寄せた、なんてこともあったそうです。
小学校の低学年とか幼稚園くらいのときにこの本に出会ったら、本というもの全体が大好きになってしまうかもしれないくらい、パワフルな本です。課題図書なんかにありがちな説教臭さがみじんも感じられないのも、最高です。最近、うちの近所に児童図書館ができて、行ってみたんですけど、講談社の同じシリーズ(「どうわがいっぱい」)がずらりと並んでいるのに、この本はないんですわ。入手不可やからです。そりゃないで講談社さん、て感じです。ぜひぜひ、復活させてほしいな〜。
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