文京太郎さんのレビュー一覧
投稿者:文京太郎
紙の本ソル・イ・ソンブラ
2002/01/28 01:14
光と影
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「炎の月」ジェニーシリーズ9冊目。
本作品「ソル・イ・ソンブラ」とはスペイン語で「光(太陽)と陰」を意味する。光があれば、そこには陰が出来る。ジェニーの生活も、けして光ばかりではありえない。出生の秘密、さらにその父ナシオの生い立ちが明らかになる。その中でジェニーにとっての「光」であるホープとフューチャーの二人の息子にさえ、健康ではありえない身体という陰がある。
作者はそうした光と影を、みごとに織り込み1つの話に仕立て上げている。話に厚みがあり、読めば読むほど面白い。
本作品を掲載している「別冊花とゆめ」が月刊から隔月刊に変わって、執筆ペースが落ちるのが心配。
紙の本帰郷 野寺治孝写真集
2002/01/25 01:19
ちょっと昔はどこにでもあったのに
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野寺氏の写真は、むかし懐かしいようでいて、どこか現実離れした色彩で私たちの前に現れる。
そこに写されるのは、表紙にも使われているちゃぶ台を囲む家族の姿であったり、里山の風景であったりするわけだが、そこに映し出されるのは滅びつつある景色なのかもしれない。
だからこそ、その蒼いあおいまでの空や、目に痛いまでの黄色はこんなにも心を打つのだろう。
紙の本はじめてのお菓子
2002/01/19 00:51
私でもプリンが作れます
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オレンジページの本は、写真がどれもきれいでおいしそう。でも見るだけでなく、作って食べれば幸せ倍増ですよね。
この本は「はじめてのお菓子」という割には、作り方は「カーンタン!」とは行かないけど、それだけしっかりした出来上がり。当然味のほうも◎。作り方が丁寧なので、よく読んで作れば「はじめてさん」でも安心です。特にプリンはおすすめ。手作りの味を堪能してください!
紙の本愛のおくりもの
2003/12/20 18:32
変な元気が
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まるで一昔前の、スケッチブックやぬりえを思わせるような画風だが、制作の日付を見ると驚くことに最近の作である。一目見てアレルギーを感じる諸氏もいるのではないかと思わなくもない。しかしそこに秘められた、何というかエネルギーとでもいう情熱は読むものの目をひきつけてやまないのではないか。
2002/03/01 00:40
生ものはやめようよ
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副題に「パニックT」とあるが、まさにそのとおり。普通の白いTシャツが、よく言えば非常にアートな、はっきり言えばパニックを起こしたような一点物のTシャツに早変わりである。色とりどりの幾何学模様。宇宙人? のイラストetc。
しかし何より圧巻なのは、鯛の尾頭付きのような魚をそのままオブジェにしたTシャツであろう。インパクトを与えるという観点からいえば、驚かない人はいないであろう、というほどのTシャツではある。…ではあるが、個人的には生もの(剥製様にはなっているが)を、着て歩くのは勘弁してもらいたい。
表紙の地味さに惑わされると、中を見てパニックになること請け合いである。