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ねずみの一人さんのレビュー一覧

投稿者:ねずみの一人

3 件中 1 件~ 3 件を表示

紙の本ライオンは眠れない

2002/06/24 22:13

デノミと財産税の大博打、しかしその効果は?

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

知人に紹介されて 面白く読みました。

内容は 他の書評にあるように デノミと財産税が最後の手段としてとられるであろう、しかも それにより 日本は良くなるであろう と 親切に教えていただける本です。

早速 紹介してくださった知人に次の手紙を出しましたので ご参考までに投稿させていただきます。


この本のような選択肢は 十分ありえると思いますし、 この本のシナリオが現実化するとなると 多分 これにハイパーインフレが 加味されるのだろうと思います。

ただ、 これが 構造改革といえるのでしょうか。

デノミと財産税は 単なる徳政令で、 日本が 本当の意味の構造改革をしなければ、しばらくするうちに 同じことを再度やらざるを得なくなるのだろうと思います。

赤字国債を発行しはじめてから 現在までに至る時間はそれほどかかっていません。
特に、 この10年間の幾何級数的な推移を考えるとせいぜい10〜20年間の時間稼ぎであろうと 思われます。

何故なら 取敢えずの財政危機を乗り切っただけで 何も日本は変わっていないのですから。

やはり 日本の国際競争力を回復するために、 農業などを自由化して 日本のコストを下げる努力を地道にして 実際の為替と 購買力平価が ほぼ同じ水準にならなければ だめだと思います。

円高になれば 国内の物価が安くなったり、 又は 同じ円価格でより価値のあるものが 購入できる 経済構造に変革せねばならないと思います。

その意味で デフレを回避するのではなく、 正面から取り組んでデフレをトコトン追求して 克服することが必要だと思います。


また、 日本がプラザ合意で為替調整をしたように、中国、韓国、東南アジア等々の国々の為替調整をするよう 政治力を発揮せねば公平な競争とはならないと思います。

日本は アメリカに もう子供でないのだから との甘言で プラザ合意を受け入れましたが、 中国などはそうはいかないと思います。

彼らから馬鹿にされている政治家や官僚が 為替調整をすることが可能だとは思えませんので、 結論に至る道は異なりますが「ライオンは眠れない」で言っている通り 私も「諦観」を持っています。

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「ヨーロッパの骨格」がどのようにして作られてきたのか を解き明かす名著

7人中、7人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

ヨーロッパは、アジア大陸の西の端の半島で、

いろいろな民族がやって来ては、定着することを繰り返して、歴史を積み重ねてきていますので、

ヨーロッパ史を考える時、その基礎視座として、「多様性」と「多重性」が、大切なポイントだろうと常々考えてきました。

            

ギアリーは、

この多様性と多重性を生み出した ローマ末期から民族移動期のゴート、フランク、ランゴバルド等々の各民族が、どのようにして先住のローマ人と融合したのか、

逆に、ローマ人がいかにしていなくなったのか、を 見事な論理で語ってくれているのです。

                 

本著を読んで、

いままで事実の断片として知っていたことが、歴史の大きな流れの中で、このように位置づけられるのだな、と教えられたことが、多々ありました。

            

その意味で、本著は、

「ヨーロッパの骨格がどのようにして作られてきたのか」や、

「フランク、ゴート、ランゴバルド等々の歴史の構造」を知りたい方にとっての必読の書であろうと思います。

           

また、序章で、

ナショナリズム、自民族中心主義、人種差別主義が、いかに歴史を歪曲するのかを、記述した上で、

第1章で、

19世紀のドイツ文献学が、いかに、ナショナリズムに利用され、

13世紀のドイツ騎士団の東方拡大 や、20世紀のナチスの東部への拡張が、「征服」ではなく、単なる「帰還」であると正当化する論理がいかにして作られてきたか、を述べて、

学問が、政略によって いかに利用されるようになるのか、という 学問のあり方についての大きな問題提起をしている点も、本著の特筆すべき点だと思います。

             

ちょっと難しいことをいいましたが、

わかりやすい文章の翻訳で、

この時期の歴史の概略を知りたい方にとっても、スイスイと読める本だと思いますので、入門書としても最適の本の一つだと思います。

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ヨーロッパ中世史の最良の概説書

5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

この本は、10年以上前に本格的にヨーロッパ中世史を読もうと、全てを書き写すような要約をはじめて、途中で挫折した本です。

不思議なことに、読み終える直前になって、
「歴史の本には2種類ある」のが挫折した原因だな、とはっきりと分ってきました。

歴史の本は、
素人(初心者)相手に歴史を説明する本と、
歴史を知っている人に歴史事象の意味や位置づけを説明する本の
2種類があるのだろうと思います。

          **********

この本は、

第一次大戦でドイツに不服従、非協力のベルギーの大学への懲罰として、
看板教授であるピレンヌがドイツ軍に収容されたときに書かれた本で、
生い立ちからして ピレンヌ自身のために書かれた本なのです。


その意図するところは、
歴史事象 の 意味 や 位置づけ、 歴史の構造 を 書き物として残しておこうということにあるのだろうと思います。

歴史の推移を逐一説明するのではなく、
歴史的に意味のある事象について、ピレンヌのコメントを記述しているのです。

従って、
一般読者向けの「世界の歴史」シリーズのように、歴史の素人に説明する本ではなく、
ヨーロッパ中世史に対する一定レベルの知識を読者がもっていることを前提に書かれていて、

ピレンヌの言いたいことを正確に理解するには、
中世史専攻の大学生や院生、更には ヨーロッパ中世史の専門家でなければ、難しいのだろうと感じられます。


「本書は、ヨーロッパ理解の最良の入門書」と紹介文に書いてありますが、
「最良の歴史書」であることはその通りだと思いますが、
入門書ではなく、ヨーロッパ中世史を理解した人が、整理のために読むべき本なのだと思います。


平易な文章、良質な翻訳 で、一見取り組みやすそうな感じがしますが、
記述の質が非常に高度故に、レベルに達していない読者を拒絶する厳しさを持った本なのだろうと思います。


ですから、レベルの低かった10年前の私が読もうとしたのが、無謀な挑戦だったのだのだなと思うようになりました。


今回、一応読み終えることができたということは、
それなりにヨーロッパ中世史のレベルが以前よりは上がったと素直に喜ぶべきなのでしょう。

ただ、今回は舞台のストーリを追うのが精一杯で、
舞台の背景や奥行きまでは理解できませんでしたので、

次回読むときは、
ピレンヌの記述を十分味わいながら、
ピレンヌの思索の行間まで理解し、楽しむことができたらなと願っています。

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