トト@NJPさんのレビュー一覧
投稿者:トト@NJP
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2001/09/11 21:18
今後に向けて
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年1回発行され、登場人物が読者とともに年齢を重ねるシリーズの第14弾。毎年、様々な事件に遭遇する主人公・杉原爽香ですが、今作ではバリトン歌手の相続争いに巻き込まれます。それと同時に、今まで爽香を暖かく見守ってきた恩師・布子先生に危機がおとずれます。夫の女性問題、受け持つクラスの不登校児の問題など、窮地に立たされた布子先生の姿は、長年このシリーズを愛読してきたファンにはとても辛く映ります。
他にも、爽香の夫・明男に興味をしめす女性が登場したり、爽香に新しい仕事の誘いがあったりして、シリーズの新たな展開に向けて様々な伏線がはられています。その意味で、今作はとても重要な作品になりました。今回起こったこれらの出来事が、次作ではどのような展開を見せるのか、来年の発売が今から待ち遠しくなります。
紙の本死者の学園祭
2001/11/25 12:36
女子高生探偵第1号
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飛び降り、ひき逃げ、首吊りなど、クラスメイトの相次ぐ死に疑問を持った女子高生が探偵役となり、事件解決に奔走する学園サスペンス・ロマン。赤川さんの記念すべき出版第1冊目の作品です。
この作品の見どころは、事件の真相が明らかになる場面。学園祭で上演される劇ということで、この場面はシナリオ形式で描かれています。そのため他の場面よりもインパクトがあるし、事件の真相も分かりやすい。赤川さんはデビュー前、テレビドラマのシナリオを手掛けたことがありました。その経験がとても効果的に生かされている場面だと思います。
また、デビュー作を含む『幽霊列車』が赤川さんの作家としての出発点なら、この作品は今や赤川作品の定番となっている女子高生探偵の出発点です。明るく元気で好奇心旺盛な女子高生探偵は、この作品の主人公・結城真知子が第1号。その意味でも、ファンなら見逃せない重要な作品だと思います。
紙の本三毛猫ホームズの花嫁人形
2001/08/28 18:53
面白さは健在
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相変わらずの面白さです。特に片山義太郎が、「勘違い」によって落ち込んでしまう場面が面白い。常套手段だが、思わず笑ってしまった。脇を固める石津刑事・栗原課長・児島光枝のお笑い三人組(?)も健在。それぞれの特徴を生かしたエピソードがちりばめられています。事件に意外性はないけど、登場人物のユニークさで楽しめる作品です。
紙の本ひとり暮し
2001/08/26 17:23
気分は爽快
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ひとり暮しを始めた女子大生が、入学直前の春から夏休みにかけて、隣人たちのトラブルに巻き込まれながらも成長していく物語。
女の子の成長する姿を描くのは、映画化された「ふたり」や「死者の学園祭」など、赤川さんが得意とするところ。主人公のキャラクターも、シリーズ化されている「杉原爽香」に似ているところがある。つまり、目新しさはない。だが、様々なトラブルに悩みながらも正面から向き合い解決していく姿は、他の作品と同じく好感がもてる。特に、隣人の役者のために啖呵を切る場面は見事。軽妙な文体と相俟って、全体的に爽快感のある作品。
2001/07/21 10:41
赤川ファン必読
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400冊を超える全著作を読み、文庫解説でもおなじみの郷原宏さんが、赤川次郎さん及び作品を徹底分析。「シリーズ別登場人物名鑑」「赤川次郎年譜」「テレビドラマ化・映画化作品完全ガイド」「赤川次郎著作リスト」など、ファンが知りたいと思っていることを網羅しています。また、これから赤川作品を楽しもうという方に、「傑作選ベスト30」としてオススメ作品の紹介もしています。ファンはもちろん、これからファンになる方にも、ぜひ読んでもらいたい本です。
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