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タムさんのレビュー一覧

投稿者:タム

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紙の本山ながし ある和算家の生涯

2003/12/02 17:39

失意の男

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

読み終えて、ふと中島敦の『山月記』を思い出した。
主人公の浪人・日守君道は含羞の人でもあるのだが、
「自ら恃むところすこぶる厚」かった点は共通しているように感じた。
『山月記』の李徴が、もしも もっと人望があり、また心優しきゆえに
発狂することも出来なかったとしたら、この『山ながし』の主人公のような
人生になったのか…。

ある男の失意の生涯を描いた作品だが、読後感は決して悪くなかった。
寂寥感よりも しみじみと心に残るものがあった。
それは、大野正信の人物像によるところが大きいのだろう。
君道の軌跡を追い、彼の感情に寄り添って、「失意の」生涯を追体験していく
ことになる正信の、細やかさと大らかな優しさに救われたように感じた。

これはミステリではないのでかまわないのかもしれないが…。
「『日守君道』と名乗る男は、本当は誰なのか?」は、物語前半を引っ張る
キーポイントであると思う。
それが帯の文章でネタバレしてしまっているのは、ちょっと…。

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