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ちかこさんのレビュー一覧

投稿者:ちかこ

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紙の本遙かな町へ 2巻セット

2001/08/25 11:03

知らずに失われていくものの大切さ

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 主人公中原博史は48歳のサラリーマン。マンネリ化した日常の中で突然14歳の中学生に戻ってしまった博史は、死んだはずの母親や蒸発したはずの父親、その他中学のクラスメートと再会する。14歳に戻った博史は当時の世界で生活することで14歳の目では見えず、分からなかったことが見えてくる。母親のこと、父親のこと、祖母のこと…そして当時は当たり前だった自分の若さと健康と体力に感動する。全て48歳の博史には失われたものばかりだ。過去の“時”を過す中で、未来の出来事を知っている博史は、父親が失踪する8月31日に父親を止めることが出来るかもしれないという思いから、父親が最後に目撃された上井駅に向かうのだが…。
 過去は決して変えることの出来ない“事実”である。過去の出来事に“もし”などありえないのだ。しかし過去から人はあらゆることを学びとることが出来る。今の自分で過去の出来事を振り返ってみると、当時の自分とは全く違ったとらえ方をしている。人は一瞬一瞬のうちに新しくされている。しかし古い自分も捨てられることなく心の奥深くに存在しているのだ。マンネリ化しているような毎日の中に欠かすことの出来ない大切なものがある。それを見失ってはいけないのだと気づかされる貴重な作品。

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