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Cooさんのレビュー一覧

投稿者:Coo

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紙の本バッテリー 3

2001/09/20 21:46

野球のことは良く分からない私ですが。

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 「世界の真ん中」 原田巧にとって、マウンドとはそういう場所だ。あらゆるものの真ん中。自分の才能を信じ、最高の球を投げる為だけに、彼はそこに立つ。
 普通、スポーツものの定番と言ったら、目立たない少年が多大な努力と根性の末にスターダムにのし上がっていくのだろうが、「バッテリー」は違う。主人公・原田巧は天才ピッチャーだ。自分の才能は自分が一番良く分かっている。そしてその次に分かっているのは、巧のキャッチャー・永倉豪だ。「自信家」「天才」「生意気」周囲と折り合って自分を曲げようとしない巧には賞賛と反発が等しくぶつけられる。もう少しおとなしくしてればいいのにさ、と読んでる方も思わないでもない。
 正直言って、私には野球のことは良く分からない。そもそもスポ根というのがまずよく分からない。だが、巧が野球を思う気持ちは少しだけわかる。
 中学に入り、その傲慢さを野球部の先輩に責められ、チームや仲間のことを考えているのかと問われた巧は答える。「試合の勝利とかチームの成長のためより、自分の最高の球を投げるためにやっているというか…。」
 野球が好き、というのはそういうことなのだ。多分。野球が好き。チームプレイがしたいから野球をしている訳じゃなくて、試合に勝ちたいから野球をしている訳じゃなくて、巧は野球が好きだから野球をしているのだ。他のことは後からついてくればいい。きっと、そういうことなのだ。そういう気持ちなら、私にもちょっとだけ分かる。
 この本を読んでいると、何かとても純粋なものを見ているような気がしてくる。勿論、誰もが巧と同じスタンスで野球をしている訳ではないんだけれど。とにかく野球少年達がとても魅力的なのだ。巧に心酔しつつも、「絶対に負けない」と言い張るキャッチャーの豪は勿論、「好きで野球やってる訳じゃない」悪役先輩ですら、どこか共感できる純粋さを持っている。そして「どんなことでも、真っ向からむかってくるものなら受けとめる」という巧の潔さが眩しくて羨ましい。
 ティーンエイジャー向けの本だけど、そんな勿体無いこと言ってられるか、という気分になる。野球のことは良く分からない私だが、小町先生の言葉には賛成。「わたし、この子たちのファンなんです。だって、みんなかっこいいんだもの。」
 

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