三七さんのレビュー一覧
投稿者:三七
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紙の本華胥の幽夢
2001/09/25 03:11
忘れられない言葉
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十二国記シリーズの登場人物たちは、言葉にしにくい、生きていくうえで大切な考え方を、さらりと口にします。重要な選択を迫られたときの対処、他人と自分をひき比べることの盲点、幸せとは何か……。
そのあまりの「正しさ」に魅了されてしまい、一言一言忘れることができません。現実の世界でも、ファンタジーの世界でも、生きていくのはつらいもの。ただ、このシリーズを読むと、人生を切り取って見せてくれるような言葉に出会い、全てに真正面から立ち向かう態度を確認することができるのです。
シリーズ初の短編集である『華胥の幽夢』にも、ときに優しく、ときに厳しい真実の言葉が随所にちりばめられていました。
著者の推理作家としての一面も垣間見れる本書ですが、これまでの十二国記作品の後に読むと、より楽しめるかと思います。
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