山之丸さんのレビュー一覧

ホラー映画が見たくなる本

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今や低俗で品性の欠片も無く、映画ジャンルでも圧倒的に敬遠されてきたホラー映画。本書はそんな偏見や悪評への大逆襲である。
本書はあの殺人鬼もののはしりである『ハロウィン』を手掛けたジョン・カーペンターをはじめ、ゾンビ映画の神様ジョージ・A・ロメロ、監督になってからホラーばかり撮り続け、近年に、ホラー映画への不満やマンネリへの怒りを作品の中に叩き付けたホラー映画の傑作『スクリーム』シリーズを手掛けたウェス・クレイブン、イタリアのホラーの巨匠ダリオアルジェント、ホラー映画ファンなら誰でも知っている『悪魔のいけにえ』を手掛けたトビー・フーパーなど、絶対的ホラー作家２４人（今でこそ、ホラーは撮っていない人も含まれているが）の各作品の紹介や、ホラー映画狂の執筆者達がお薦めする絶対恐怖映画など、盛り沢山である。しかし、此処に紹介されている作品群は、ホラーファンには今さら当たり前の物が多いと写るかも知れない。近年ではめっきり放送しなくなり、ホラー（特にスプラッター）を見たくても見れないホラー初心者へのお勧めの本でもある。　ただの人を殺すだけの馬鹿映画と敬遠していた人も、これを読めば、作家達のホラーにかける魂を目にかける事が出来るのではないだろうか。