ごっちさんのレビュー一覧
投稿者:ごっち
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紙の本薔薇の木枇杷の木檸檬の木
2001/12/15 10:45
薔薇の木枇杷の木檸檬の木
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江國香織の作品はどれも好きですが、これはその中でも上位に位置します。最近は恋愛小説でも不倫が題材の物が多いと思います。これもその中のひとつですが私は別扱いをしたい。こんなに穏やかで綺麗な不倫(!?)は無いと思います。不倫がイイモノなのかどうかの答えが書いてあるわけじゃないけど、悪いモノじゃないのでは?と何度も思いました。9人の女性の9通りの恋愛がどれも等しく(どれかが強いというわけじゃなく)書かれてて。
また、この作品のおもしろさはもう一つ。自己紹介的な文がないのです。関係を書いた文。だから読み進めて自分で誰と誰がどういう関係。と確認していく。皆さんにも自分なりの確認をしてもらいたいです。
2001/12/15 11:14
映画よりも文章で感じてほしい
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江國香織の文章が好きで先に「Rosso」を読みました。その次に辻仁成の「Blu」。その順で良かった。「Blu」の結末に読みながら驚き、感動しました。感動というあまりにも軽すぎる感想ではもったいないくらい。
自分は女だから江國香織の描いたあおいの気持ちは分からないでもないなぁと。やっぱり女性の方が簡単に前に進めるのではないか、淡々と日常を過ごしていけるのではないか、と。世の中の男性の全てが順生と同じだとは思えないけど、男性は本当に昔の恋、女性を引きずるのですね。冒頭からあおいの名前が何度も何度も出てきて、今でも順生の中にあおいの存在が大きいのだという証拠。逆に「Rosso」ではなかなか順生の名前は出てこない。マーブとの今が大切だからか、わざと気持ちを隠してるのか。それは読む人それぞれの感性によるのだと思う。
映画化になって公開日に見に行った。こんなにも素晴らしい作品があんなに簡単でちっぽけなモノになってしまったことが悲しかった。ここで映画の評論をするのはどうかと思うが、キャスティングの時点で間違いだったと思う。映画よりも本を読んで欲しい。自分の中に自分だけのあおいと順生の形を作って欲しい。どちらか一方ではなく両方、「Rosso」→「Blu」の順で
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