原尻淳一さんのレビュー一覧
投稿者:原尻淳一
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紙の本PLANNING HACKS! 企画ハック! 凡人をヒットメーカーに変える企画生産のコツと習慣
2007/04/10 10:53
はしがき2
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2つめの秘密は、企画づくりの法則です。企画やアイデアは二段階で考えれば、発想を誘発しやすいのです。これは誰もがなんとなく実感はしていることですが、悲しいかな多くの人はこの段取りを踏みません。簡単なことですが、やるとやらないとでは雲泥の差が生じます。天才的なアイデアマンには、実は経験に基づいた因果律のようなものがあり、そこからパッとアイデアが浮かぶようです。この因果律は見えないものですから、これは自分にはできない芸当だと思い込んでしまうのでしょう。
しかし、本書で提示する「アイデアの二段階抽出法」を活用すれば、わたしのような凡人でも多くのアイデアを生み出すことができます。案外見落としがちなのはきっかけとなるベースの情報を多くの人が重要視していないことです。いい方を換えれば、ジャンプ台(となる情報の土台)があれば跳べるのに、それなしに無理矢理高く跳ぼうとしているのです。何もないなかで、「うーん」と考えても脳は活発に動き出しません。むしろ、様々な情報を結びつけることで、アイデアはふっと浮かんでくるものなのです。
本書はこれら2つの秘密に基づき、独自に構築したマイ・プランニング・システムのつくり方と二段階抽出法をベースにしたハックを中心に、企画における知的生産の技術を伝えていきます。
企画づくりのハックは、みんなをハッピーにする技術
前作『IDEA HACKS!』は入社3年めくらいで現場を仕切り出す人に向けて、効果的に仕事を進めるコツや考え方についてカタログ的に書きました。では、今回の読者ターゲットは誰かというと明快です。どのような分野、領域であれ、「企画」をつくる人たちです。
企画というものは、どのような業種であれ、どのような経歴の持ち主であれ、大なり小なり、必要なビジネススキルです。いや、もっといってしまえば、学祭の企画を考える実行委員も、還暦のおじいちゃんをお祝いする会を考えるお母さんも、新婚旅行を計画する新郎新婦も、彼女が喜ぶデートプランを考える彼も、友だちの誕生会の出しものを考える小学生すら、その場面では立派な企画マンです。こう考えると、企画というのは、この世の中をハッピーにするスパイスであり、人生をちょっぴり輝かせるカンフル剤だといえます。したがって、「企画づくり」のコツというのは、誰もが知っておくべきことなのです。
本書では「企画づくり」のハックを前回同様89個用意しました。しかし、あくまでもわたし個人が携わってきたなかでの極めて見識の狭いものです。したがって、これは「使える」、「使えない」という判断は読者の方々にゆだねます。
さらにいえば、わたしのハックに対する感覚は〝シェアウェア”や〝フリーウェア”のようなものなのです。前作『IDEA HACKS!』自体が共著者小山龍介とのメールのやりとりから生まれたものですから、お気軽に「これはいただき!」というものを使っていただけると嬉しいです。また即使えなくても、考え方や構造、技術を自分向けにカスタマイズしてほしいのです。ハックは正しく使うことが目的ではありません。工夫や革新こそが、新しいハックを生むことにつながり、そういった応用や発見が実は自分だけではなく、周りの人たちをもハッピーにするからです。
では、早速本編に突入していただき、あなたの企画づくりの一助にしていただければと思います。
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