エフゲーニャさんのレビュー一覧
投稿者:エフゲーニャ
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2003/01/11 20:28
著者の感性の豊かさと洞察力
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私は横山章光をよく知っています。彼がこの本を執筆したのはまだ30歳をちょっと過ぎたとき、その割には洞察力に優れていて、文章こそまだ伝えるには物足りない面があるにしても、物凄いセラピーに対する理解と洞察力があると思います。著者はペットと人との関わりをライフワークとして捉えています。また、もともと精神科医ですが、ペットとはかけ離れたところでも優秀で患者さんの心を捉える感性に秀でています。この本の直接的な感想にはなっていませんかもしれませんが、若くしてこれだけのタイトルにある意味を分析し、理解を深めた柔軟性には注目すべきだと思います。
紙の本プラトニック・セックス
2003/01/21 17:50
感受性豊かな彼女
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彼女は特別大学を出たわけでもなしに、難しい学術用語を使っていません。ですから、逆にストレートに彼女の気持ちが伝わってきます。
抑圧された家庭の中で、あれほどまでに波乱万丈な人生を歩むことは当然のことだと思います。それは、抑圧には必ず反動があるからです。彼女は家出から始まり、実に沢山のことを経験して現在の安定した生活を手に入れました。ですが、そこには「彼女にはああいう生き方しかできなかった」というものが感じられます。家庭の人間のぬくもりを知ることなしに、人はどうやって生きるのでしょう? 彼女が青春時代に探し求めたものはまさにそれだったのではないでしょうか。でも不器用な彼女は、幸せを手に入れるのがどれほど大変なことなのか、当時はなかなかわからなかったのだと思います。
さておき、そんな切実な生きる気持ちから生まれた本は、誰にでも伝わりやすい言葉で書かれています。よくよく考えてみると、感情を表すのに難しい言葉など必要ないのかもしれません。ストレートに自分の過去をぶつけた彼女の姿にはただただ圧倒されたものです。
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