三田みつおさんのレビュー一覧
投稿者:三田みつお
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紙の本微分積分学の基礎・基本
2002/09/13 15:42
高校の教科書みたいな本
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「微分積分学の基礎・基本」は平均以下の工学部生にとって最適な本だと思う。まず実数論と極限はさらっと流してある(微分の項から初めてもよい)。そして何より数学的にコンパクトに書かれている。くどくも薄くもなく書かれていて、尚且つページ数がそれほど多くはない。例えるならば高校数学の教科書にそっくりだ。
平均以下の工学部生にとって、躓きやすい鬼門とも言うべき本は次の通りである。それは第一に実数論が最初から延々と続く本だ。たいてい途中で挫折する。まず身につけるべき能力はしっかりと微分・積分ができるという計算能力なのだ。第二に、素っ気無いが淡々とかつ延々と続く教科書だ。こういう本は標準的な大学の教科書に多い。しかしこの手の教科書は定理と証明しか載っていないので、論理を追うのがつらい。そして第3に物理現象を例として数学を説明している本だ。物理が分かっている人ならいいが、そうでない人には物理と数学の力の両方を要求するので思ったより大変なのだ。
紙の本すぐわかる微分積分
2002/09/13 15:39
大学の微積分に落ちこぼれた人にとって、天の助けとなる本
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この本は大学生を対象とする数学書で、最もやさしい本ではないだろうか。しかししっかりとした例題・演習問題の解答で、まずきっちりと微分と積分が行える力を身につけさせる。多項式の微分から逆関数、指数・対数関数、そしてマクローリン展開、偏微分、重積分だけに絞って計算できるように解説してあるが、計算だけを扱った本ではない。章の始めで数学的イメージを掴ませる上手い導入をしており、証明すべき定理は証明し、難しい証明を要する定理はその旨を明記して、うまく回避させてある。とにかく基本を身につけさせることだけに集中して解説してあるので、どうしても微分積分が苦手だという人にはピッタリの本だ。もちろんこの本だけで十分では決してないが、この本が天の助けとなる人は少なくはないだろう。
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