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のんびりさんのレビュー一覧

投稿者:のんびり

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紙の本憂い顔の童子

2003/01/30 18:03

大江文学と伊丹映画の原点が見える

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 大学在学中に芥川賞を受賞した大江健三郎。60歳代後半を迎え、作家人生は40年を超えた。彼の小説は「近作より、初期の作品の方がよい」との評価も多い(本作品中の人物も同じ趣旨のことを述べている)。その評価を覆す傑作といってよいだろう。彼の作家人生、または人生そのものを魂をこめて振り返る力作だからだ。
 「ドンキ・ホーテ」を手に小説家(=大江)は森へ帰る。つまり東京から故郷、愛媛に帰る。
 彼は自殺した義兄の映画監督(=伊丹十三)との思い出を振り返り、「初老性うつ病」が死の要因との説を振り切り、彼は人生のけじめをつけたのだと主張する。
 長い作品の最後に小説家と映画監督にとって衝撃的な事件がそれぞれの創作の原点として存在することを明かす。これは大江文学、伊丹映画の愛好者にとっては大変ショッキングなものである。
 私小説のようであり、フィクションもある「大江調」ともいえるスタイル。「大江作品は初めて」という人にはなじみにくいかもしれない。

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