青山まりさんのレビュー一覧
投稿者:青山まり
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2003/03/04 20:37
時間を豊かに使っていますか…?
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「この本、時間デザイナーさんの本だっていうけど、時間デザイナーって別にこの人だけでなくって、一人一人が皆、自分自身の時間デザイナーだよねえ」
…と友達に言うと、皆から「同感!」という答えが返ってきていた。
また、主婦向けの時間の賢い使い方が書かれている本だっていうから、「自分は主婦ではないし…」って思っていた。
それに、今だから告白するが、自分は「時間の節約のじょうずな人」だという自負が、自分の中のどこかしらにあった。
ところが、である。
この本を読んで、私はどんなに自分の先入観や偏見に反省したことだろう。
なんと、いわゆる時間の節約方法のただのハウツー本だと思っていたのだが、読んでみると、その根底には、著者が10年以上にわたり、時間と対峙し続けてきた中で見出した数々の宝石のような本質がキラキラと散りばめられているではないか。
例えば、「いいこと箱」と「ごめんね箱」のお話。
毎日慌しい日々なのは、誰しも同じと思うが、その慌しい中でも、一日の終わりに、その日悪いコトしちゃったなって思うことがあったら、「ごめんね箱」に10円を入れ、いいことがあったなって思ったら、「いいこと箱」に50円を入れ、お金がたまったら、息抜きに、そのお金でおしゃれな喫茶店にお茶を飲みに行く…というのはどうでしょう?
といったアイディア伝授がさらりと書かれていたりする。
私は、ここまで読んできて、「はっ」とさせられた。
1分1秒に追われる日々の中で、「時間をいかに節約して使うか?」といったことを考えて生きているのは現代では当たり前のことと言えよう。
そんな中で、この本に書いてあるように、ちょっとした時間の使い方のアイディアを日々の生活にプラスすることで、生活が楽しくなったり豊かになったりするなんて、どんなに素敵なことなんだろう。
同じ時間の使い方であれば、「節約」「節約」と、表面的な数勘定のレベルでだけ時間の使い方を考えるのではなく、こういった「時間をいかに豊かに使うには?」といった考え方で時間と取り組むのって、なんだかとっても楽しくっていいなあ…と思った。
そして気づいたら、この著者ご提案の「ごめんね箱」と「いいこと箱」をティッシュの空き箱を使ってせっせ、せっせと実践している自分がいた。
この本のおかげで、人は時間の使い方ひとつで、心を貧しくもすれば、豊かにすることもできるんだということを教えられた気がする。
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